月の最終解説第六回「月がみずがめ座」

月についてこの一年半の間、ブログで10回以上、YouTubeや動画で10回ほど語ってきました。今回の12星座の月解説は一応、最終回として位置づけさせていただきました。この一年半に語ってきました内容は、正しいか正しくないかは別として、きちんとした体系になっていますので、私が何を語りたかったかについては、お調べいただければわかると思います。

何度もいただいたご質問としては、太陽と月が同じ星座の場合はどうなるのか、、、とのお尋ねでした。できるだけその都度お答えしているつもりですが、改めてお答えしておきたいと思います。

太陽と月が同じ、、、すなわち新月に近いお生まれの方の場合です。結論からいいますと、月から自己認識が始まりますので、月が太陽を最初は隠す形となります。
通常の人の場合よりも、太陽を獲得しにくい面があります。

太陽と月が同じ星座にある人は、月の影響をむしろ受けやすい面があります。太陽は誰でも、基本的に獲得するものであり、太陽意識を得ることができればあらゆる問題は解決します。それは自己実現の星であり、自己実現の前ではどのような苦しみも、人を破壊や崩壊に導くことはできません。

反対に月は、私たちの人生や生涯を破壊と崩壊に導く働きをします。しかしそれも月が悪いわけではなく、月が示す才能や能力は7歳の時点で止まっているためです。しかし、7歳と言えば、すでに自分とは何者であるかとの意識はありますので、そのまま、一生月の自分像を追いかける形となります。

しかし、月をどんなに追いかけても、それは幻想であり、追いかけても追いかけても手にできない幻です。追いかけること自体、それが本質で無いことの証明なのですが、私たちは自分のイメージにこだわり、月に支配される生涯を送りがちです。常に月を気にし、常に月に追われ、常に月を求めるものの、何ひとつ得ることができないのです。

しかし、これほどこの世を端的に表現するものはなく、月を通してこの世が幻想であり、実体は現実に見えるものと異なるものであるとの出発点を月は私たちに与え続けてくれます。哲学、心理学が求めるスタート地点と月は同じわけです。

哲学で、心理学で、自分が何を迷妄としてこの世を見ているか、感じているかを知るには、一生涯かかるかもしれませんが、占星術で出生時の月の星座を調べるだけでそのことがわかるわけです。これほど有利なことはありません。また、月の働きを確信的に理解できたなら、二度と自身の迷妄の世界に戻ることもありません。そこが常々自身を見つめていなければならない、哲学的、心理学的態度と異なり、問題にならないほど有利な点になります。

占星術は本当に人間を助けるために、人間を理解するために生じた学問である以外に考えられないことです。おそらく人間が作った学問ではなく、宇宙的な直観や宇宙的な存在からもたらされたものと考える方が自然です。人間を迷妄から救い、輪廻の輪からの脱出をこれほど見事に捉えた学問はなく、占星術の優れた点であり、本当の目的でしょう。

占星術も哲学も心理学も超心理学も、すべての出発点はこの月にあると言ってよいでしょう。これがわかると、学問分野での数十年の努力と研鑽をわずか数分で通過することができます。

話しを新月に戻しますが、月からスタートした自己イメージは太陽と似てきますので、なかなか太陽意識に逆に到達しにくい面があります。自分が自分だと思っているものが、本当は違っている、、これは月にすべて共通しますが、太陽が同じだとそのことにとくに気づきにくくなるわけです。

伝統的占星術の理解においては、太陽と月が同じ場合、どちらも準ベネフィックの星であり、吉星です。なので、悪かろうはずがないのですが、なぜか、女性の場合はよくない、、、との伝統的解釈がありました。なぜだか私も不思議に思っていたのですが、女性は家庭に入りやすく、太陽意識を獲得する環境と機会がすくなくなるため、月に支配されたまま生涯を送りやすいので、あまりよくない解釈になったものと思われます。

太陽と月が同時に両立することはありません。太陽が出れば、月は完全に姿を隠します。人の明快な意識活動の前で、月の存在は無くなるのです。太陽で生きている人に、迷いは基本的にありません。憔悴をもたらす迷いはないのです。自分が月に支配されているか、太陽で生きているかは、日頃の憔悴の度合いや悩みや煩悶の度合いによって判断できます。要するに、月に支配されているとき、私たちは煩悶を伴って、憔悴を伴って迷い、悩むのです。

太陽意識が勝っているときの迷いや疲れや煩悶とは、まったく違うのです。自己肯定が前提にある人が悩んでも、解決がいつかあるだけですが、月の煩悶と憔悴はその人を滅ぼしていきます。

太陽と月の合の場合、太陽意識に到達しにくい面がありますので、悩みや煩悶の方向でご自身を判断してください。憔悴と自己否定が中心にあれば月による支配ですので、自己イメージを捨て、おのずと表れてくる太陽イメージによる自分を重視していくことです。要するに、憔悴する形で悩み、迷うとき、どのような選択もすべて間違った方向に行っているということです。

不安があっても、これでやる、、、というのが太陽であり、安全を求めるやり方は月です。それも判断基準になると思います。

さて、最後の二星座になりました。みずがめ座とうお座の月について進めたいと思います。必ず、悪く書かれていますが、それはあなたを責めているのではなく、それは本当はあなたではない、、、との視点を持っていただくためのものです。月があなたであるわけなどないのです。ただ、私たちが自分を月だと思ってしまい、いたらない自分を追い責めて、苦しくなっているだけなのです。月に本当のあなたなどいません。まったくの嘘です。囚われているだけだったのです。

月がみずがめ座
みずがめ座は知性のエレメンツの最終星座です。知的な最終星座は知的欠損が社会を巻き込む形で崩壊へ進む可能性を持っています。みずがめ座は自身の発想やアイデア、もしくは思想が社会を解明し、役立つと信じています。この世を平和な楽園にする作り手としての才能や天才性を与えられた星座。しかしそれが月になりますと、そうした面だけがない、ということになります。

これはなかなか受け入れがたい思いを月みずがめ座の人に与えると思います。あなたは自分が思っているような、理想の人ではない、、ということになります。みずがめ座は友好や友人との関係を重視します。月みずがめ座もそれは同様です。しかし、みずがめ座の友好は、同じ考えを持つ者同志が、この世を良い世の中にしようとして、理想実現の元に集まる、、、という形を伴います。

月のみずがめ座にはそうした信念も理念も本当はありませんので、形だけの発想と思いつきによって、ただ人との交際を求めます。内容がない集まりになるのです。目的も発想も信念も理想も形だけの表面的なもので、それでいて形の上では人とのつながりを求めますので、内容の無いことでの集会や集団での活動と関係してきます。

みずがめ座は真実を追求する星座であり、仲間や同志にも同じものを求める一体感がなければ、たった一人でも、信念を持ちつつ、孤独を続ける強さがあります。

しかし月がみずがめ座の場合は、そんなものより、一人がいやなのです。たとえ中味がなくても、一人でいるよりは、まだ人といた方が良いのです。孤独に対する態度が月と太陽とでは根本的に違っています。太陽のみずがめ座は人とつるむことが嫌いですが、月みずがめ座はつるみたいのです。中身がないので、つるんで連帯感を持ちたいのです。

ただ、月みずがめ座自身は本気で自身の活動に従事しますから、求めているものが社会的なだけに、大きな集団になっていく可能性はあります。しかし、どのように大きくなろうとも、中心にあるべきものがないのですから、この人が中心になった会や団体はいずれ消滅していきます。

子供が自分が天才であり、自分だけが何か重大なことを理解した、、、知っている、、わかった、、、というようになりたいと思うのと同じで、この人も自分の発案に奇異性や特殊性があり、あわよくば天才的と思いたいし、思われたいのです。

しかし、一言でいって、本当は平凡です。自分の特殊性の罠にはまると、人を集めるために、発想を世に知らしめるために、、、莫大な金額をつかってしまったり、これまでに蓄えたもののすべてを失うような間違いを犯し勝ちです。知的突出による自己確認の熱望があるのです。しかし、この人には知的突出だけが足りないのです。あると思っているものは、月並みなものでしかないのです。

これを認めることはなかなかできないため、月星座は最終に行くにつれ、作り上げた迷妄の世界を大きくする特徴が出てきます。月みずがめ座の人も、人当たりがよく、友情をベースにする印象がありますが、それも連帯イメージのたまもので本当ではありません。むしろ、こうした月の印象をきれいに排除するには、正反対のしし座を使うと割り切れが早く進みます。

自分が人を集めるのは、自分の命令を聞かせるためであり、自分が威張りたいし、ほめられたいからだ、、、そのために、私は人を集める、、、と思った方がうまくいきます。本音だからです。私が輝きたい、、、それでいいのです。単刀直入であると、すっきりと何かが落ちます。そして生まれ変わったような安心感があなたに出てくるでしょう。知的態度を捨て、情熱的態度で、人の上にたってやる、、、みずがめ座の月を抜け出すには、非常に有効です。今すぐ、知的自尊心や天才的イメージ、人よりも自分は変わっている的態度を捨てて自由になってください。

月みずがめ座の格言
この世が行き詰まり、争いが絶えず、このままでは悪い世の中になる、、、だれか天才的な人が出てきて、素晴らしいアイデアで、素晴らしい世の中を作って欲しい、、、子供が天才科学者のアニメなどを見て、興奮することがあります。そうした夢への純粋な思いがあなたにはあります。その夢は夢として持ち続けることはあなたにしかできません。自分にはそれができないけど、、、との理解があることでその純粋性が保持できるのです。人間の進むべき道、、、ユートピアへの憧れ、、あなたのその気持ちだけが純粋なのです。その純粋性に天が感化を受ける時が必ずあるのです。あなたが天才になってしまったら、それだけのことで終わってしまいます。

月うお座については、長くなりましたので、途中で原稿が消えてしまうので、次回にさせていただきます。

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