ポンド最安値
大統領就任式の日、英国ポンドは最安値水準。イスラエル軍はガザ撤退。米、英、イスラエルというこれまでの世界政治の中心軸が同時にその限界を示した。これは偶然ではないと思う。世界はやはりその構造を変化させ、多極化していく方向に舵が切られた、、、というのが、昨晩の大統領就任式近辺から感じたことだった。オバマが操り人形にされてブッシュ路線を引き継ぐという絵はないと思う。大胆かつ迅速に対応すると再び言ったが、それが具体的にどういうルール変更となるかは、昨晩は示されなかった。その点はまだ気になるが、環境への配慮、太陽熱、風力などに言及したことから、ネオコン路線でないことは確かだろう。しかし世界が多極化するということは、アメリカの主導力は低下する。軍事に頼らず、石油に頼らず、グリーンパワー重視、、、アメリカは外への関心は捨て、急速に内向きな対応に迫られている。外にたいしては責任の放棄、内向きでは多方面にわたる引き締め策。やはりアメリカは社会主義的国家になるかもしれない。オバマが語ったことがすべて本音であるとすると、責任を捨てて逃げてこじんまり国を運営する、、、という農業大国として生き残りにかける、そんな絵が私には浮かんだ。就任式と同時に安値をつけた英国ポンド、および、撤退したイスラエル軍。この三者は黙示として、敗北を暗示している。だから世界はこれまでの三極構造が変わり、多極化する時代が始まる、そういう方向性がとられたのだと思う。多極化とは、アジアの時代を意味する。私はそうはすんなりいくはずはないと思っていたが、なんだ本気でそうなるんだ、、、と思った。間違いないと思う。
これから起こることは、アメリカは海外に対して責任を果たすことはできないので、何らかのルールの変更がやはり経済に絡んで起こると思う。
次に、アメリカはもう覇権を追わなくなる可能性が高い。個人的には信じられないが、自分の分析ではそうなっている。そんな力がもうアメリカにはないのかもしれない。だから自然とアメリカは内向きになる。それも社会主義的な国にならざるを得ない。国民は耐えなくては、、、とオバマははっきり言っている。これは言葉の上の励ましなどではないと思う。本当に耐えなくてはならないような体制になっていくのだろう。
アメリカがそうなら、英国もイスラエルもこれまでのようにはいかなくなる。イスラエルは中東での居場所がなくなる可能性もあると思う。英国はこれから急激に破壊が進むと思う。英国の金融はきっと崩壊する。
アメリカはこれから、外にはあまり強く出られなくなるので、せめて引きこもり共同体を大きくしたい。カナダとメキシコへの介入はあるだろう。その上で、農業国家になっていく。ただしまだ少し先の話しだが。そうした方向へ行くのではないか。
昨晩、オバマがまず本物かどうかを見極めようと、じっと耳を見た。間違いなく本物のオバマだと思う。耳だけは整形が難しく、本物かどうかの見極めがつく。外気が寒いせいか、または緊張のせいか、悩みおおい顔に見えた。アメリカの現実を知らせるのが、オバマの役割なのだろう。実はうちにはもうお金がなく、しかもこれから何代にもわたる借金を返済しなくてはならない、、、仕事もない、チャンスもない、手ごたえもない、、、という国になってしまったという厳しい現実を国民に知らせる役割として黒人大統領が選ばれたとしたら、悲しい話しである。白人大統領にはそうした役はできない。私たちとしては、これから起こる、ルール変更に備えることと、混乱ののちにやってくるアジアの時代のイメージをそれぞれが持つことではないか。日本の文化はきっと注目を浴びるようになっていくだろう。何が日本を支えているか。最後の最後は人情であり、豊な感性だろう。それらが高度な文化を育てた。文化は喜びの表現として発生した。宇宙の本質は喜びなので、文化は大きな本質とつながるから、命を持っている。損得、利害、知識には命につながる大きな道はない。だからサブプライムに代表される金融は崩壊した。それを最後の頼みの綱としてきたアメリカ、イギリスも崩壊の過程に入った。かわってアジアの時代がやはりくる。あと数年もしたらこのことははっきりした流れになって見えてくる。
アメリカでは州兵と国軍が争っている場面があるという。州兵は日本の地方の消防団のような組織だ。自分の家族や仲間を守っている。その州兵が国軍と対立する構図とは何だろう。悪魔のビーグルとして使われ、乗り捨てられようとしているアメリカ。何十年も前から、アメリカは乗っ取られていたことを、これから国民は知るのかもしれない。