苦手意識から避けてきたもの 土星を読み解く2

苦手意識から避けてきたもの 土星を読み解く2

先述の土星について多くの反響をいただきましたので、土星を読み解く2として続けさせてください。ただし、占星術について知らない方には面白くないかもしれませんので、今回はどなたにでもわかるようにお話しを続けさせていただくことに留意します。

占星術を知らない方が多いと思いますので、今回はあえて土星を表に出さず、土星の影響をよくある一般的な状態や状況に照らし合わせてすすめることにいたします。

私たちには誰にでも、苦手だと感じるものがあると思います。苦手意識からそれをできるだけ避けて通りたい、、、、そんなものがきっとあると思うのです。

さて、その場合ですが、エネルギーは避けた方が消費せずに済むでしょうか。それとも、苦手と思いつつも苦労しながら立ち向かった方がエネルギーの消費は少ないでしょうか。

答えは後者です。人は苦手意識から遠ざかったり、避けたことで、実は多くのエネルギーを失います。苦手意識を持つこと柄から逃げても、それ自体はまだそこに存在していますので、実は私たちはそこから常にエネルギーを奪われる状態となります。どこかで気にし続けているので、エネルギーを使ってしまうわけです。

例えば、掃除が嫌いな人がいたとします。読んだ新聞や本は投げっぱなし、汚れたお茶碗や食器はシンクに狭しと置かれている、、、、

あとで、いつか、やればいいとその時は逃げても、実はそのことで、投げっぱなしの新聞や本、汚れた食器類に、私たちはそれを片づけるまで常時エネルギーを奪われ続けるのです。

投げたのは自分であり、汚した食器も自分がやったものです。自分が投げたものなので、一連の行為として完結しない状態となっています。宇宙の法則はゼロですので、やったことは戻さない限り、元の状態に戻さない限りゼロにはなりません。そしてゼロからしかエネルギーは入りませんので、やりっぱなしは永遠にエネルギーを奪う構造になります。
行ってきます、、、、というので、ただいま、、、、とゼロに戻り、私たちの日々の安寧と直結します。いただきます、、、、というので、ご馳走様となり、食事は完遂できます。そのとき、日々の外出も食事もエネルギーワークとなるわけです。

こうした原理を監督する星が土星なのです。土星と言う星は、必ず、その人に苦手意識を与え、そこから逃げ出したくなるように働きます。

なんでそんなことをするのか、、、、土星はこの世の支配者であり、この世の王様です。この世の出来事は、具体化するためには、誰でも何でも土星の力が必要なのです。そうした土星は私たちのこの世に於ける最後のテーマを与えている星でもあります。

土星は見える星ではもっとも遠くに位置します。遠くの星ほど大きな潜在力があります。見える世界の王様が土星なのです。

意識の星はもちろん太陽です。生きがいや自己実現、セルフの獲得という最終目標は太陽が担当しますが、それとは違った意味で土星は王様なのです。この世の王様です。太陽の自己実現は死んだ後も私たちが持ち帰れるものを意味しています。そのため、太陽の歓び、生きる喜び、生の歓び、魂の歓びは永遠であり、太陽を犯す星などありません。しかし、土星はこの世の王様であり、この世的なものは、土星を通さねば実現しません。

なので、地球に居る以上、この大地に生息し、肉体を持っている以上、その監督者である土星から逃げることなどできないのです。ただし死ねば土星は持っていけません。この世の星だからです。しかし、この世を終えるには、土星のテーマを完遂してからでないとやり直しとなります。

話しが土星になって占星術を知らない方には不明かもしれませんが、要するに苦手意識があるのでその物事から逃げても、エネルギーを奪われるだけで、土星は許してくれない、、、ということです。

なぜそのような構造なのかは、考えてみれば簡単です。この世の最終的目標は輪廻から抜けることだとした場合、最後の砦が土星になるからです。土星の求めるものを達成しない限り、またこの地球に戻る以外にありません。

占星術には輪廻の考えは一般的にはありませんので、亜流の考えになるとは思いますが、本当に筋が通っているのです。私たちは土星が求めるものからずっと逃げていたので、何度もこの地上に連れ戻されている、、、とも考えられるでしょう。
なので、この世での幸福、肉体を持つ人間としての幸福、充実は、土星なしでは達成できません。土星抜きで語るなら、苦手意識に立ち向かい、それを丁寧に稚拙でもいいのでやり続けることが大切ということになります。するとエネルギーが入ってくるのです。

土星はあくまでこの世的な現世的な出来事を意味しますが、輪廻の最後の難関ですので、これを達成すれば、深いこの世的な喜びとなります。

どんなに太陽や木星や火星を使って社会的に成功したり、頑張っても、本当のこの世的な喜びとは実は異なるのです。それだけではどこか浮いているのです。

土星から逃げない、、、苦手意識から逃げない、、、それに立ち向かった人には、安定した安心感とこの世を楽しめる能力が授けられます。安心した離れられる地となるからです。この地球や自身の環境や自分自身から。

なので、土星をさけて、苦手なものを避けて、人は幸福になることは基本的にできないことになります。

人は苦手なものでも、真剣にそこに取り組むとき、不思議な安心感がよぎってきます。パパは仕事ばかりで子供のことを見てない、、、、と思うママの不満は大きい国です。パパはしょうがないだろ、誰のおかげで生きていけると思ってるのか、、、仕事がなくなったらどうにもならないだろ、、、、どこにでもよくある会話かもしれません。

パパは仕事ばかりで子供から逃げていたとしたら、家庭から逃げていたとしたら、実はエネルギーを構造的に奪われて行くのです。そうか、家や子供にも正面から対応しよう、、、と思った瞬間、エネルギーの方向が変わるのです。そして稚拙にでもそうした対応をしていくことで、不思議なエネルギーがむしろ入ってくるのを感じます。

稚拙な例でしたが、苦手意識から逃げない、、、それに向かう、、、するとエネルギーが奪われていた日常から入ってくる流れに変化するのです。

要するに誰にでも例外はありません。苦手意識から逃げている人は、通常、元気もなく、ひにくれていたり、不平不満が多くなっている人になっていきます。元気な人もいるでしょうが、その元気は本物のエネルギーとは異なるので、必ずひずみを呼び込みます。土星がバランスシートの星と前回語った通りのことが起こります。その意味で土星は容赦ない星です。なぜなら、それを済ませなくては、この世の問題を終了することができないので、情け容赦ないという大きな心を持っているわけです。

苦手意識に丁寧に向かう時、初めてこの世の歓びが開示されます。丁寧に食べるおいしさ、、、丁寧にみるこの世の美しさ、、、丁寧に対応する人間関係のうれしさ、、、すべては土星のたまものなのです。

この星なくして、この世で人は幸福に暮らすことはできません。苦手意識から逃げているうちは、誰ひとり、この世で幸福になることなどできないということです。そのことが、占星術では構造的に示されています。

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