カスプ星座と入室星

60年以上も生きてくると、共通する運気のようなものが見えてくる。旅と体の不調が私の場合、よく重なる。

ちょうど体調が悪化しそうなときに出張や小旅行が始まり、旅先で悪化し、戻る頃に治る場合と、それをきっかけにしばらく休むパターンのどちらか。

今回はまだ治っていないので、しばらく休むパターンかも。締切りもあるし、困ったなあ。

旅先で歯痛が悪化し、本気で苦しかったこと。私ひとりしか運転できず、みなでスキーに行く約束だったので、40度近い熱の中を運転した思い出。

詐欺的なことに会い、その対応でへたへたになった日からの出張で、弱いお酒を飲み、妙にハイテンションになったはいいものの、翌日にバケツ一杯の真っ黄色な液体を吐いた記憶がある。あれは何だったのだろう。

とにかく出張や小旅行とリンクするように体調が悪化するのは、私のパターンなのである。

占星術的には、三室がその理由になっている。三室のカスプ星座はやぎ座。入室星は水星と太陽がある。

一般的に言うと、太陽のあるハウスであり、太陽は木星、金星と合。海王星と火星とも120度で、普通の意味では環境がよい太陽となる。水星も本来のハウスにあるし、あまり苦労や困難は感じさせない。

しかし、小旅行や出張では本当に体調を壊す。誰でも多少はそうした傾向はあると思うが、旅行に出て体調がよくなる人もいるのであるから、私のように常に悪くなるのは、特徴と言ってよいだろう。

その原因はやはりカスプ星座にあるからである。

多くの人は、運命は入室星が作ると思っていると思う。私の考えは実はそうではなく、ハウスカスプが基本の運勢を決定すると思う。

一般的運命はハウスカスプが実は決めているのだ。一室すなわち、上昇宮に私たちの体の特徴は現れる。行動の癖などもそうだといわれる。

どうにもならない体の特徴やしぐさは、運命そのものであり、この地上における個人の運命的な出来事はアセンである上昇宮で始まり、各ハウスがその地上的な出来事の領域を決め、そのハウスカスプが基本の運命を担うことになる。

運命や出来事というと、ほとんどの場合、占星術を扱う人は星が決めていると思う。しかし実際には、ハウスカスプが決めるケースがほとんどなのだ。

しかし誤解がないように言わねばならないが、ハウスカスプと入室星では、決定的な運命や出来事はどちらの影響を受けるか、、となると、やはりそれは星なのです。

なんだ、言ってることが反対じゃない、、話しに整合性がない、と思われて当然ですが、まあ聞いてください。

ハウスカスプサインが決定する運命と出来事は、それを上回る意識がそこにない場合にそれが起こるのです。

星がもたらす運命と出来事は、それ以上のスケールとなりますが、その惑星意識がない限り発動しないのです。

私の場合、三室の太陽です。太陽は恥をかかせないような形で物事をすすめ、達成させます。確かに私は初めて書いた論文が入賞し、中学生の時に初めて表彰式後に正式なフランス料理を食べた記憶があります。

中学生にとっては名誉ある出来事でしたが、それは、論文を書いて提出した、、、という意識的行為がもたらした結果です。その際に、太陽意識が現実化したことになります。

入室星は使わない限り、あまり出てこないともいえるわけです。その点、アセンダントは運命的に私たちの顔や体系やしぐさを決めてしまうように、ほぼ強制的な運命として働きかけます。

よく二室に木星が入るとお金持ちになるといいますが、確かにそうしたことはあります。しかし、必ずではありません。むしろ、二室がいて座にあるケースの方がお金には苦労しない可能性が高いです。

木星意識を収入に生かすことができたら、それは大きな財運を作る可能性がありますが、とくに一般的で特別な惑星意識をもつことなく生きていけば、二室の木星はあまり働かないのです。ハウスカスプサインにその運命をゆずってしまうのです。

このことがわかると、ホロスコープの運勢判断がかなりリアルでわかりやすくなります。ハウスカスプと入室星のバランスを、相手を見て占えばいいのです。

惑星意識を育てている人は残念ながら非常に少ないです。マレフィックの惑星意識は比較的にマイナス部分で持ちやすいので、マレフィックは出来事になりやすい傾向があります。ちょっと皮肉ですが、仕方ない事実です。

一方、太陽意識を獲得した女性は少ないので、太陽があまり強く出てないケースが多いものです。その場合は、ハウスカスプで単純に見ることで、けっこうクライアントの人生を語ることができます。そして生かしていない惑星意識を刺激してあげることで、クライアントの目が輝いてくるのを発見することができると思います。

まさにそれが占い師としての仕事です。

月意識は誰もが最終に持つ逃げ帰る場所と意識ですので、これは入室星として占ってはずれません。通常は月意識で誰もが生きており、そのハウスにおける関心を確実に持っているからです。

しかし、太陽が10室にあるからと言って、あなたは大企業のOLですか、、と訪ねてもまず外れているでしょう。それよりもハウスカスプで単純に見てあげると、大きくはずれません。

ハウスカスプを重視しろとまるで言っているように思えますが、そうではなく、ハウスカスプサインは無意識的な人がとる運命そのものであり、ここからは何もはじまりません。受け身の運勢です。

大事なのは惑星意識の獲得なのです。そこにつなげるために、まず順序として、また未開発なクライアントを知る意味でハウスカスプは重要だと言っているわけです。

話しが専門的な内容になってしまいましたが、ハウスカスプがけっこうないがしろにされており、その位置づけがあいまいな気がして語りました。

しかし、三室やぎ座で、ほんとに私は苦労すること大いです。いて座上昇は、二室がやぎ座になるので、いて座上昇の人は、やはりお金で意外な苦労をしているケースがあるもの。

能力があるにも関わらずです。二室カスプサインを知り、そのルーラーである惑星意識を高めればいいのです。そうすればありあまるお金との縁ができます。

お金とやぎ座はあくまでわかりやすい例として挙げているにすぎません。

月、水星、金星、、、せいぜいそこまでしか私たちは惑星意識を使っていないと思います。ちょっと言い過ぎですが、まあ、そうした傾向があるということです。

それも、水星は7歳から15歳くらいまでの年齢域ですから、そこらへんで傷ついた意識に縛られてしまっているかもしれないし、金星意識の傷については、いつか以前に語ったと思うのですが、かなりの人が該当していることでしょう。

太陽意識を獲得した人は日本人ではなんだか少ない気がするし、せいぜい、やはり月に逃げ込むんでしまいます。

そのため、ハウスカスプサインが一番的中するような事態が起きているように思えてなりません。