倉は不要
経済の発展もよいがそのために命が削られるようでは元も子もない。中国では人口の約二割に傷害や慢性病があるという。公害大陸化したことが原因であるのは間違いない。人間はあまりに貧しすぎると命や健康などは後回りにされるのも仕方ない面があるが、欲ボケでいくら豊になっても命の大切さに気付かないのは、本当の意味で貧しい。どんなに大きな倉をいっぱいにしても、自分の命や健康が脅かされるようでは意味がない。欲が後押しする経済は命と健康の前でストップしだしている。人がこれから求めるのは、命と健康だが、そのこと自体は企業もわかってはいる。しかし、理解の深さによって、対応は格段に違ってくる。命を知っている女性と企業意識での命の大切さとではその差はあまりに大きい。なので、大企業がそうしたコンセプトによって経済をリードすることは私は不可能だと思う。いま、就職口がなく、どうやって食べていっていいか分からない人は、あなたのセンスと意識を正直にあらわした形の、健康や命を守り育てる職業群を考えるといいと思う。正しい意味での命と健康を守るもの以外、これからはうまくいかない。しかしこれらのものはきっとうまくいく。デフレも不況も関係はない。農薬まみれの野菜はどんどん安くなるかもしれないが、一切の農薬がつかわれていない食べ物は、中国などではこれから十倍の値段がついてもおいつかない需要が出てくる。きれいな水、命を育てる考え方、生き方、哲学、マインド、感性、、、、まさに日本人にぴったりではないか。日本はこれからこれだけやればいいくらいのつもりで、健康と命に取り組めばいい。世界はこれから荒れていく。公害と公害的な思考や考えが、どんどん人を壊していく。アジアは比較的単純なので、目に目える形での公害が人間を脅かすだろう。またヨーロッパやアメリカでは間違った考えの結果、命と健康が脅かされるだろう。日本ではそうしたものを無力化し、解毒し、再生させるノウハウ、技術、センスをはぐくみ、国家戦略として世界の人を救えばいい。日本人が一番向いている。人々がこれから一番求めるものを作れるのが日本なのだ。そのさいに、これまでのトヨタ的なやりかた、キャノン的なやり方、マスコミ的なやり方、官僚的なやり方は非常に邪魔となる。彼らはやりくりは上手だが、命との付き合い方はものすごく下手である。そういうタイプの人はこれからはあまり中心に来ない方がいい。健康、命を守る高度の人間的な感性、センス、やさしさ、、、日本はそれで勝負していけばいい。中国の公害にやられた数億の民を助けてあげなくてはいけない。そういう気持ちで仕事を始めた人は必ずうまくいく。いやでも発展してしまう。そして莫大な利益をまた人類のために再投資してほしい。そうやって経済が発展していくことになる。