GM再建案

GMの再建案が出た。クライスラーと合わせて2兆円の追加融資のお願い。まだひと月ほど前に1.5兆の融資をしたばかり。毎月数兆の融資がなくてはやっていけないとなると、どんなに破たんさせたくないと関係者が思っても、国民が納得しないだろう。GMは関連企業に対して、自主研究や自由な営業をさせず、言われたことだけやればいい的な支配を続けていたので、時代から取り残された技術と構造しか持っていない。だからこうなると誰も買い取るところもない。何回かの融資の末、限界が見えてくる。再建するのは極めて難しいので、破産法11条を適用して破綻処理に入る可能性もある。となると前回言ったように、金融はCDSの支払いによって崩壊する。かと言ってこのまま垂れ流すような融資を続ける余裕はアメリカにはないので、はて、どうなるか。ひとつだけあるのは、いつか来た道となる。戦争需用があれば、戦車や装甲車、ジープなどに技術をすぐにでも転用し、あっという間に危機を脱出できる。そんな力学と哲学によってこれまで時代が動いてきたのは、本当にバカにした話しだが、本当のことである。なぜ戦争が起こるのか、、、それをさも高度の難しい理由にたてまつったのは真っ赤なウソで、真の目的は金儲けだった。GMがどうなるかで、今後のアメリカの方針が見えてくる。私は個人的だが、オバマは11条を使うような気がする。そうなると何度も言っているように、世界の金融は崩壊する。そこまでわかっていてやると考える。よくよく考えてみれば、ブッシュがやってきたことも、アメリカを破壊することだった。わざとアメリカが失敗するように見事に運営してきた。そして最終的な仕上げをオバマに任せて去っていった、そんな印象を持つ。白人大統領だったら、最後の仕上げですぐに暴動が起こるだろうし、損な役回りをオバマに頼んだ、、という絵ではないか。なぜ自国を壊すようなことを大統領がやるのか。それはアメリカの代表というよりも、アメリカを使って自分らが得することを考えている者たちの代表だと考えれば納得がいく。アメリカのシステムはもうGM同様、古ぼけて使えなくなっている。少なくともこれからの時代には不利と読まれた。さらに言えば、もう絞りつくされた、、ということだ。先に見えるのは多国籍化した新たな地球の運営である。その時、アメリカ中心の消費による経済活動、アメリカを葬る時に用いられた金融の拡大、そしてアメリカ的民主主義などは、もう不要となる。CDSのボタンを押せば、これらのものは地上から消えさる。ドルの基軸通貨ももう不要。そういうことが起こるかどうかが、オバマの対ビッグ3への対応によってわかるので注視する必要がある。
 なんだか、最近は経済の話しばかりでなんだか後ろめたいのですが、大事なことが多いのでつい偏ってしまう。中川財務相も結局辞めたし、お父さんも気の毒だったが、どちらもなんだか泣きだしそうなお顔に見えた。阿部さんもそうだったが、政治家には向き不向きがあると思う。向いてない人は決して政治家にはならないほうがいい。権力に近づくと凄い地場でなよやかなゆらぎがなくなる。お笑いのヒトや芸能人がたまに政治家になったが、ほとんど例外なく、つまらない風になっていく。横山やすし人気は、そういうものの反対の極を無意識にやりきったところにあったのかもしれない。