自動車壊滅
名古屋がすごいことになっている。突然の解雇を言い渡された派遣の人が行くあてもないまま、寮から追い出され、住所不定となり次の就職もできなくなっている。その人数がはんぱではないという。世界一の企業とおごってきた例の会社は、自分を守ることだけに精一杯である。私はかねてからこの会社の車に乗ると気持ちが悪くなった。それはうまく言えないが、はい、あなたは年収いくら、、、という声があらゆるところから聞こえてくるように感じるいづまりの悪さだった。この車をつくる会社にはかなりの非人間的な何かゆるしてはいけないものがあると、直観していた。多くの人間を使い捨て、業績が悪くなったとたんに自己防衛は情けない。もちろん優秀な人も多く排出し、そこで学んだものを人生に有意義に生かしている人もいることはいると思うが、その中心にある思想というか価値観は、車に乗ってみればわかった。それが嘘ではなかったことが現在の状況をみるとよくわかる。何も名古屋の企業だけの話しではないが、日本の大企業にはこうした特徴と貧しさがあると思う。景気対策どころか早くやらなければいけないのは不況対策であり、さらに言えば最低のサーフティネットを張り巡らすことだ。政府直轄の100円レストランを日本のあらゆるところに早急に作り、100円で寝られるところをあらゆるところに作る。そんな大した手間ではない。道路を一本つくるぐらいの金があれば可能なのだ。まず、今一番困っている人をすぐに助ける。国の最大の仕事ではないか。あとは放っておけば、国や官僚よりも国民のほうが何でもうまくやる。けっきょく国を喰い物にして、まだしがみつこうとしているだけではないか。どの政党も同じように思える。なんでもいいから早く、冬が本格化する前に日本人の命を助けろ、と言いたい気持ち。政治なんて結局そこから始まるのが最初であり、最後のカギなのだ。大企業も富の蓄積をこういうときに回さないでどうするつもりだろう。自分がまだ稼ぐことしか考えてない。だから損するのだ。大企業の中にはおそらく、超優良企業ほど、実はサブプライムローンを持っていると私は思っている。あの人たちが飛びつきそうなタイプのものだと思うからだ。直感だけで物を言ってはいけないが、上に立つ人間の人間性が本当にいろいろな大切な運命を決めていく時代に入った気がしている。