もう一度おさらい

今、起きていることをもう一度簡単におさらいしたいと思います。昨日もかなりニューヨークや世界の株価が下がったみたいで、今日の東京市場もきっと値下がりするのでしょう。全世界の株式の総代金がつい2か月ほど前までは6000兆円あったということですが、現在は3000兆円と半値になっています。消えた3000兆円のインパクトはかなりのものでしょう。金持ちほどこの影響を受けており、今後の展開が気になるわけです。
 しかしテレビに出ている経済アナリストのあまりのふがいなさに、あの人たち、あれで本当にお金をもらっていたのだと思うと驚きを通り越して無残なものを感じます。誰一人、こうした危機の到来を語ることもなく、アナリストとしての存在意味がないことが露呈されているのですが、なんで自分の頭で考えられないのか不明。今に至っても自分の頭で考えたことを誰ひとり言わず、この事態にたいする分析すらしようとしない連中。まさに無力、の一言。しかし冷静に考えていれば、かなり以前からこうなることはわかってなければダメで、少なくともプロではありません。そこで私のような素人が解説しなくてはいけなくなるのだが、この事態はすでに大恐慌であり、1929年の大恐慌を引きあいに出せば、あのときなどは可愛いもので、今起きているのは資本主義始まって以来のものであり、次の時代はもう前の時代とは異なる光景となっているはずだ。アナリストの言い分ではこのまま行ったら大恐慌になってしまう、、、もしかしたら1929年の大恐慌に近いものになってしまう、、、と。しかしその根拠はいったい何なのか聞きたいくらいで、きちんと根拠を理解すれば、あのときなど問題にならない桁違いのことが起きていることがなぜわからないのだろう。またなぜそのことを表明できなかったのだろう。なのにまだテレビなどに出て本当につまらないことを言っている。私は個人は自己防衛しなくては越せない時代がやってくると思っている。このことはかなり以前から語ってきたが、まさにそうした時代が確定した。ただし、あとで言うが、日本だけはかなり海外と異なる形にはなり、結果として発展する可能性があると思っている。ただその場合でもとりあえずは大混乱が起こるので、自己防衛しなくてはダメだ。
 今、起きていることは、資本主義の崩壊です。資本主義とは、資本の論理によって立つものなので、そのよって立つ資本がやられているのが、今回の大恐慌の特徴なのだから、資本主義が崩壊していくという極めて単純なこと。あるところからいあまある信用を資本として経済が回っていたなら問題はない。また、ないところがあるところからお金を借りて回っていたのなら、部分的な破たんはあったとしても、全体としての問題は起こらない。しかし、いまある資本どころか、未来の約束上の資本を担ぎ出し、実態の数倍の規模での資本が焼けついたのだからこれは救われる道理がない。後ろに巨大な冷凍庫を背負いながら、マッチに火をつけて手を温めている状況。暖かくなったから大丈夫と言うが、マッチの火で巨大な氷を溶かすことなど無理。いつかは冷凍庫のふたを開けなくてはならない。そうしたことが起きている。資本がなくなるのだから資本主義は終える。アメリカで今起きていることは、社会主義化である。アメリカは近々に社会主義国となる。さらに進めば、警察国家、さらには拘束国家となる以外に道はない。自由主義とは、資本還流が起きている中でのことで、ドルとともにアメリカは姿を消していく。どこの国にも頭があがらない国として、細々と農業国家として残っていくのだろう。こうした未来を見据えた戦略がどこからも出てこない。それどころか、政府はまだアメリカ追随姿勢しか示そうとしない。日銀など世界情勢に対して知らん顔していれば日本だけは残ったのに、ばかなことに、相当な金額の融通を約束した。政府も同様の考えである。これはアメリカに追随していれば大丈夫だというこれまでの一辺倒の流れしか理解できていない結果としてそれが起きた。迷惑な、、、という形で自業自得の世界経済を私は基本的に放っておくことが日本の世界に対する責任だと思う。でたらめやっていたツケの支払を助ける必要はない。というよりも、彼らの残したツケはあまりに巨大すぎて、トラの子の日本の金、唯一、よい時代を作る可能性として世界のために残しておかなくてはならない金を、やくざ経済の破たんのために使ってしまってはダメなのだ。そのことが誰ひとりわかっていない。この国はやはりダメだ。この混乱が終えたのち、心ある人が各国で本当に人間のためになる制作を行う可能性がある。その時に使わなくてはならないのが、今、日本にある金なのだ。それ以外、もう出所がないのだから。本当に残念である。日本政府のやり方は、自分の保守のためにすべてを失なおうとしているのだ。大体、助けられる金額ではない。彼らには滅んでもらい、次の新しい時代の到来を待ち、その時にこそ、貯めておいたトラの子の貯金を使っていただく。そうすれば日本は世界を本当に助けられる。このまま行くと日本も世界の資本主義崩壊の道連れになる。私は最初は日本だけは、よくなる、、、といったが、このままではそれはわからなくなっている。政府の姿勢、日銀の姿勢を見ていると、どうやら日本も含めてタイタニックとなる運命に変更になりつつある。本当に残念なことだ。
 日本が断然強かった家電なども、もう台湾メーカーに完全に押されている。パソコンなども、つまらぬ高機能ばかりをつけて高価になった日本のパソコンを買う人はもう世界にはいなくなる。私もメールができてインターネットにつながり、簡単なワード機能があるパソコンだけで何の問題もない。そういう人が凄く多いと思う。なのにそうしたニーズを日本の電機メーカーは無視してきた。高機能にして高価にした方が儲かるからだろう。要するに、売らんかなの企業側の理由ではないか。そのしっぺ返しが来ている。台湾メーカーは4万円台でパソコンを出し、世界を席巻している。そこの社長いわく、日本は間違っていると、、私も本当にそう思う。企業内には、これでは駄目だ、ニーズを考えたら、3万円ぐらいで、機能は少なくともそれでよいと考えるニーズがマジョリティーである、と主張した人もいると思うのだが、そうした意見はおそらく上部に消されてきたのだろう。そう、結局、自分の都合、自分の権威、自分のやり方にこだわる、官僚的な人間が、結局、金融も経済も壊したのだ。日本からはそうした上の人が一層されなくては新しい日本のスタートはないのだろう。日本で現在起きているガラパゴス現象は、こうした官僚体質の権威、権力の責任である。戦中でいえば、石原莞爾を追い出した東条ともいえるし、明治維新でいえば、西郷を追い出した元老ともいえるし、さらに言えば、明治帝を玉にとって自由に扱った維新のありようともいえるし、終戦ののちに、ころりとアメリカに尻尾を振って保身を図った上層部ともいえる。そのトップだった吉田の孫が自民党最後の総理になるとは歴史とは面白いものだ。こうした官僚機構をおいやるために今回の資本主義崩壊が起こっていると思えば、大いなる神の手によるドラマを眺めるような気持ちになってくる。おそらく11月ごろに底をつけた株はその後かなり大きく戻していくかもしれないが、また来年の春ころには大きな問題が起きて、資本主義は崩壊していくのだろう。