桜満開
東京の桜は満開。風雨にいじめられてかわいそうだが、雨に濡れた夜桜をたった今、見てきたところ。今年はいつになく美しい気がする。花にしろ木にしろ山にしろ海にしろ、自然は美しいが、このように美しいものが偶然にできるはずは無いと思える。何らかの意志が介在しなければあれほどアピールするものはないと思う。かといってすぐに神を持ち出す気もないが、なんらかの意志があることはたしかではないか。それは人間の中にある意志かもしれないし、生命が持つ意志なのかもしれない。美から信仰に入る道は安全な気がする。美のわからない信仰はおそらくインチキではないだろうか。美に感じる気持ちは賛歌であり、存在の謳歌となり、創造主の働きに通じていく。美は感じる心は本当の信仰でもある。とくに桜は日本人の心に深い感慨を残す。子供は桜と遊びはするが、美しいものを眺める気持ちはまだ芽生えない。先が長いからである。人間、65歳ぐらいを過ぎるころから、あと何回桜を見ることができるかと、思い始めるという。不思議な日本人の感性である。私の父は84歳の天王星がちょうど回帰した晩に死んだが、それも12月31日の夜、けじめをつけるのが最後まで好きな人だった。その年の最後の春のことが今でも忘れられない。
この年の花見が最後と父は言い盃とりて我に与えき
せっかく夜桜のきれいな写真をとったのに、またメモリーオーバーということでアップできない。直してもらえないのかな。