三寒四温
今朝は今年一番の冷え込みでは、、、と思わせる寒さだった。なのに午後になるとかなり温かくなってきた。まさに三寒四温の季節らしい。
三歩進んで二歩下がる、、、という歌の歌詞があったと思うが、物事の進み方の理想がせいぜいこのくらいのスピードなのだ。
あんまり効率よく、前進前進、、、という形で行くと、どこかでひっくり返ることが多い。
昔、面白い話しを聞いたことがある。どこかのヨーロッパの宿場町で、急ぎの旅人が馬車屋に尋ねる。
「急いでいるのだが、どこそこまでいくのに何日かかる」馬車屋は答える。「のんびり行けば3日、急げば7日」と。
まるでトンチか禅問答のような会話だが、理由はこうらしい。「道が悪いので、急げば数日以内に車軸が壊れるでしょう。車軸を交換するのに数日の作業、ですので急げば7日は。ゆっくりいけば、車軸は大丈夫ですから、3日もあれば着くでしょう」と。
三寒四温にしても3歩進んで二歩下がるにしても、また、このヨーロッパの話しにしても、何事もそんなにはスピーディには行かない。
この世の最高の増え方は二倍らしい。二倍二倍二倍二倍と行けば、2.4.8.16.32.64.128.256.
512.1024.2048.4096.8192.16384.
32768.65536.131072.262144.
524288.1048576.2097152.4194304.
8388608.16777216.33554432.
67108864.134217728....と、26回目にはもう億の単位に到達だ。
ということは、今朝は非常に寒く、おそらく1度あるかないかだった。明日から倍倍と気温が上がったとしたら、3月の25日ごろには、もう一億度以上の暑さになっているということ。
スピードというのは危険なものなのだ。
何かがゆっくり成長していく様は、人に安心感を与える。最高の合理性を追求してお金儲けを考えたニューヨークの金融マンたちの行く末はどうなるのか。
最大限の効率といううたい文句で一時代を風靡した原発エネルギーもどこか似ている。
ゆっくり進むものは、大体は良いものである。早く進むものは、どこかでひっくり返る。それが自然の法則。
なのに、私たちは欲にかられ、すぐに成果を欲しがり、効率を求め、欲をさらに増大させる。
それが死のロードであることになかなか気づかず、公害をまき散らし、人生のエスカレータを求める。
三寒四温だと思えれば、今日の寒さにも、春の近いことを私たちは知る。
同様に苦難の連続にあっても、それが三寒四温であると思えれば、先は段々と見えてくる。
時をどのようにとらえるかで、人生のとらえ方が変わってくる。
昨日は子供の短歌の大会があった。六万五千首もの中から選ばれた上位三首の文部大臣賞の歌を披講した。
歌も絵も、どう考えても、子供の方が上に思えてしまう。ピカソはやっと子供の絵が描けるようになったと、老境において語ったらしいが、確かにそういうものだろう。
ひょっとしたら三寒四温ではなく、人生は二歩進んで三歩下がっているのかもしれない。スピードアップをはかるところから、おかしなことが起きてくる。
おいしいお菓子が売れるようになる。次は工場化、システム化、販売店の拡充、、、そしてお菓子はまずくなって終える。
これからの時代のやり方を、それぞれ考えるにこしたことはない。スピードアップ、効率優先では、決してないはずである。
「二十年後またこの海であいたいな僕の手よりも小さなカメさん」
昨日、披講させていただいた小学生の歌です。
うお座プレミアムの余分が6本ほど出ております。
春が近いせいでしょうか、大変素晴らしい香りです。
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