かまきりの卵

昨年の秋にどこかのかまきりの卵が、例年よりも異様なほどの高さに産みつけられている、、、ということから、今年は豪雪、、しかもこれまで体験したことのないような豪雪かもと、ニュースで言っていたのを覚えている。

 詳しくは忘れたが、毎年70センチほどのところに産みつけられるかまきりの卵が、昨年は3メートルだかなんだか異様な高さにあるということだった。

 かまきりの卵は、毎年その年の最高積雪のちょっと上にあると言う。決して雪に埋もれない位置に卵を産み落とすわけだ。

 それによると昨年のかまきりは今年の豪雪を完全に予知し、行動したことになる。かまきりの予知は凄いが、そんな豪雪になったら、過疎地帯の家家はどうなってしまうのだろう。

 多少は雪かきの補助金は出るだろうが、そんなものはすぐに使い果たしてしまうだろうし、豪雪になったら家はあっという間に重みでつぶされてしまう。

 雪の重さは恐ろしい重さだ。大きなプールが家の上に乗っかっているようなもので、一晩に数メートル積もるような大雪が何日も降り続いたら、過疎地のご老人の家などひとたまりもない。

 避難すればいいと簡単に思う人もいるだろうが、そうしたら、春に戻ったら家は潰れてしまっているだろう。

 若い人のいなくなった豪雪地帯に自然の猛威が襲うこの冬。これまでの時代の問題点が本当に色々な場所に、色々なケースで出てきている。

 ふるさとの我が家をつぶしたいと思う人はいないに違いないと思うが、都会での仕事を離れるわけにもいかない、、、ということだろう。

 しかし、どうなんだろうか。もう、都会の仕事にへばりつくより、我が家にもどり、地域に根差した活動をしていった方が、本当は得する時点に至ってはいないだろうか。まあ、人の考え方によるとは思うが、今、都会で仕事にへばりつくにも、そんな簡単なものとは違う。

 就職は絶望的、あってもすぐに結果を求められる仕事内容。なんでもいいというのならあるにはあるが、せいぜい時給900円。その上、のんびりなどやってられない。死ぬほどの連続作業。
 
 まあ、本当にひどい時代になった。上の金儲け主義のために国民が奴隷にされてしまった。上だった、このままいけばこけるに決まっている。となれば、誰ひとり人を幸福にすることのないシステムにしがみつく必要などあるのだろうか。

 その間にも、ふるさとの我が家は豪雪の中に沈んで行ってしまう、、、、二重の損失。

 かまきりにさえ、次の年がどんなだかわかるのに、人間には目先のことしか見えない。

 きょうの朝のニュースを見たら、雪下ろしを人に頼んでやるには、一回で3万円以上かかってしまうらしい。

昔も豪雪はあったが、その時には、村にも町にも、若者が多くいたので、どうにか守れた、、、ということだ。

 今の私たち日本人は、心の冷たい上の利益のために死に物狂いで働き、その見返りは、家族不和、将来の不安、不健康、ストレス、そして、本当に自分を守ってくれていたものの喪失。

 今のやりがいのないような仕事のために、ふるさとを捨てるのはもう損なのではないだろうか。

 畑と田舎の家とがあれば、なんとか人は生きてはいけないか。原点はそこにあるのだが、頭ではわかっていても、何が私たちを踏み止ませるのだろうか。習慣もあるだろうし、将来の不安、他に何も安全なものはないというしがみつきもあるだろう。
 
 しかし、誰もがもうこのままでこの先、この日本が良くなっていくなどとは思ってはいない。いずれは、沈みゆく船から海に飛び下りなければならない時が来ると、薄々誰もが感じているのではないか。

 ならば元気があるうちの方がよい。もう冷たいものには頼らず、自分の力で生きていく決意だけでもそろそろ必要になってはいないか。

 まだ豪雪地帯がふるさとでない人はいいかもしれないが、豪雪地帯に父母を残してきた人は、心中本当に大変だと思う。しかし、これは豪雪地帯のみの問題ではなく、日本人全体に向けられたことにような気がする。

 いずれおそかれ早かれ、都会にもさらに厳しい事態が訪れないとも限らない。今、日本に起きていることは、決してどれも人ごとではないのだ。

 すでに、海外から見たら、関西だとか北海道、九州だと言っても、福島や東京とまったく同じに見ている。

 だからと言って何も悲観的になる必要などないが、この逆境を自分独立の機運に持っていかなくては損すると思う。

 もうすぐ立春がやってくる。新しい希望の旅立つ時である。立春に思ったことは必ず成し遂げられる。弱い人間でも強くなる時がある。それが立春だ。弱さの中でも堅い土を破って芽が出てくるように、なんでも、どんな幸運も、最初は弱さから、信じられないような弱さから出発する。

 強くなるのを待ってからでは何もできない。弱いうちに立つこと。弱いうちに始めること。

         立春大吉

弱いからできる。弱くて良かった。あなたの弱さとは何か。弱さを知り、そこから始めるのが立春。まずは計画からで大丈夫。

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