火水未斉

易の最後の象意は「いまだならず」の火水未斉という卦。完成が終わりではなく、未完成と変化することで物事の永遠性を語る。運勢判断の基本中の基本もここある。人は完成された夢や達成を求めるが、本当は人間が求めているものは違う。自然が求めるものは変化にある。求め、得て、さらに変化していく様相の中に自分や自分の人生を置いてみると、ストレスは軽減される。こうでなければならない未来、こうであるべき状態、、、それが大きなストレス源になっている。運勢的にみると、完成したとなると、非常に危険。物事の達成は危険と裏腹にあると考える。定年を無事に勤めあげた、、、と聞くだけで、運勢を判断する立場の人は、「それはよかったですね、、、」とは決して言えない。非常に危険があると判断する。金と地位を得たそれが目的だった人は、急速にその時点でエネルギーを失っていく。昔、ソ連の最後の方で、アンドロポフという書記長がいたが、書記長になってすぐに死んでしまった。裏があったのかもしれないが、それまで権力闘争に勝ち残ってきて、ついにトップに立った時点でジエンド。同じようなミニ版としては、東大に合格でジエンド、優良企業に就職でじエンドもあると思う。目的達成とはかように危険な状態であるとあまり多くの人は考えない。生物は腹をすかしていることが常体であると考えるとらえ方があるが、それは本当だと思う。常に腹いっぱいの人は体をむしばむ。運勢的に見ると、不平、不満がある、、、そうですか。それは無事なことで、、、となる。死にたいくらいです、、、そうですか。まだまだいけますね、、、となる。自分ほど不幸でどうにもならずどうしていいかわからない、、、、、そうですか。前途洋洋ですね、、となる。冗談ではなくて、これは本当のことなのだ。なので、自分の不満ばかりに目をつけてああだこうだと言う人に、運命鑑定師の人はわりと冷たく当たると思う。もう十分、あなたエネルギーが凄すぎるよ、、、とどこかで感じるためである。不幸で仕方ない、、と悩むその中に、ものすごい鼻息の力を感じるのだろう。幸福を求める貪欲症とも言えるかも。だが、残念なことに、そのままでは不幸症の人は、どんなに悩んでも突破はできない。貯金と同じでエネルギー過多をそこでとどめてしまうからだ。いい意味でも悪い意味でもエネルギーをとどめると危険がある。不幸でも幸運でもそれは同じ。目的がある程度達成されたら、一度、いいから壊してみる。少なくとも壊れるに任せてみる、、、するとエネルギーが新たに湧き出す。常にいまだならず、、、と変化の中に自分自身をおいてみる。すると現代ほど都合のよい時代はないことに気づく。そのまま黙っていたら、みんな死を迎えることになるのではないか、、、というようなそんな不安な時代なので、新たなエネルギーの中に自分を置いて、変化の中に自分を放り込む方が自然という、そんな時代はこれまでになかった。考えようによっては非常にありがたいのだ。
 不幸で当たり前、不満で当たり前、ただ変化していけばいい。変化対応していくことを楽しむ。貧乏になったら貧乏を楽しみ、金持ちになったら金持ちを楽しみ、モテない時はモテないことを楽しみ、歯がみすればいい。葉がみしていることを楽しみ、新たなベットに自分を置いてみる。今度はうまくいくかもしれない。今度もまたダメかもしれない。ダメなら何回ダメだったかを楽しめばいい。私は本気で思うのだが、銀座あたりで、突然、声をかけて、「申し訳ありません。私と結婚してください。」と、おそらく1000人くらいの異性に声をかけたとしたら、一回くらいはうまくいくと思う。一回いけばいいのだから、奇跡は起こせる。もしそれでダメでも何か、面白い展開は楽しめると思う。もちろんそんなことを進めはしないけど、こうしたバカらしいこともできる人とできない人がいると思う。できない人は、一回断られるたびにショックを受けるからだ。もちろん誰もショックはあるだろうが、ショックを受けることを楽しむ自分があれば、何回だってできると思う。私自身は自我が強いのでそんなことはできないが、中には楽しめる人もいるに違いない。個性にあわないことをやる必要はないけど、不幸の中でも何度もトライしていく、、、それが実は面白いことなのではないだろうか。競馬など、明日を信じて今日こそは、、、と賭けるわけだが、かなりダメなものである。銀座千回声掛けより部が悪いのではないかと思うが、これも個性で、競馬なら明日を信じられる人もいれば、バカらしくなってすぐに止める人もいる。競馬はお金がかかるので止めたほうが確かにいいとは思うが、金をする楽しみというものもある。やはり個性なんだと思うが、個性にそぐわないことをやめたほうがいいが、個性にあったことはたくさんある。その時、火水未斉の考えは役だってくれる。

 土曜日の芝増上寺では楽しいひと時をありがとうございました。みなさんの話しを聞いていて、なんとなく、時代の閉塞性を感じ、その中で、誰もが窮屈で悩んでいるように改めて思いました。ここは火水未斉の気持ちで、変かを求めていく時期であると感じました。また、来年になるかもしれませんが、個々の独立や個々の生き方にヒントとなるようなそんな会をやりたいと思った次第です。御忙しい中をありがとうございました。

 11月11日ー12日に南房総で行う、うえさく満月の会に、キャンセル分数名ですが追加募集しております。海辺のペンションにおいて、少人数ですが集い、おうし座の満月を浴びて、願いを届けるミニ内輪のイベントです。公式ショップにて受付しています。