月4万円で暮らす
時代の呪縛から逃れる必要があると思う。呪縛は主にお金を通して現れるので、お金を使わない生き方ができるかどうかが道の分かれ目。そのためには、月に5万円以下で暮らせるようになることを真剣に考える。一人暮らしの場合の話しだが、私は可能だと思っている。月8万円の家賃なら、ちょっと郊外に出ればそれなりのアパートやマンションが借りられる。そこを6人でシェアしあえば一人1万4千円ですむ。朝夕の食事は6人が一人ひとり担当し、曜日によって一人がかわりばんこに6人分の食事をつくる。一食200円をもらい、1200円で6人分をつくる。朝の食事は夕べの残りをあてる。6人だから月曜日から土曜日まで担当して、日曜日はフリーにして多少はぜいたくもできる。それでも一人にかかる食費はわずか25日分の朝夕は5000円。昼はご飯だけは弁当に詰めて仕事などに出れば、月1万円の食費ですむかもしれない。これで合計、まだ2万四千円。あと、交通費やその他のことで、2万円も使える。なんだかわびしい話に聞こえるかもしれないが、本当は面白いのだ。毎晩、メンバーの誰かが食事をつくり、6人で食べる。わいわいがやがや、、、と。これがつまらないわけがない。貧乏は本当は楽しい面がある。これ以下の貧乏になると深刻だが、この程度の貧乏は楽しいはずで、漫画家が集まった伝説のトキワ荘など、同じようなことをやっていたのだと思う。病気になっても安泰。誰かが助けてくれる。同じ釜の飯を食う間柄、、、それは生涯の友情すら育ててくれる。貧乏時代を共に生きた戦友のようなものだ。あと、いろいろな情報が入る。6人いれば、いいバイトの話しも、よくない仕事も見分けがつく。なんだかいい事尽くめだ。月5万円程度の収入なら、馬鹿みたいに働く必要もないので、夕食を全員で食べられる。部屋の掃除などは休みの人が順番にやればいい。まあ、極端な話しとして受け取られるとは思うが、本当にやってみればいいと思う。この御時世において、一人で8万円のマンションを借りて、将来の心配をしているくらいなら、こうした生活を考えるべきだろう。すると不安からの発想はなくなり、未来が見えてくる。実際のトキワ荘の多くがみな成功した。あれは団体生活があり、貧しかったからこそできた面があると思う。金にしばられない生き方、生活の方法を考えること、それは一人ではできない。一人の節約には限界があり、心もすさむ。助け合う楽しさ、いたわり合い、時には争いも、お互いの関係を深めていくだろう。決して大げさではなくて、そろそろこうしたアイデアを実行し、金で人間を縛りつけようとする時代力に抵抗を開始しなくてはならないタイミングにきていると思う。