マイケルジャクソン
有楽町のビックカメラに行くたびに、また、めったに行かないけど、ディズニーランドに行くたびに、私はマイケルジャクソンを思い出していた。深夜のビックカメラを借りきって買い物したとか、ディズニーランドを借りきりで遊んだ、、、という話しがあったからだ。彼の多くの行動からは深い孤独が伝わってくる。ジャクソン5時代のマイケルから知っているけど、幾たびの無理な整形は本当に彼の意志だったのだろうか。彼は自分の顔が白人に近づくたびに、その分人間に対する憎しみを募らせて行ったのだと思う。人格の崩壊はかなり以前から始まっていたはずだ。プレスリーの娘と結婚、離婚、、子供との問題、体調の異変、賠償責任、、何一ついいことのない人生だったといってもおかしくない。ただひとつ、有名になった以外。私は有名になったことはないが、そのことが大した意味のないことは知っている。青年期に失恋した私は失意から神経症となり生きる意味の喪失を味わった。本当はそこから私の本当の人生が始まるのであるが、そのころは自分の人生が終えたと思ってしまった。不幸な自分が、今後たとえ世界一の金持ちになっても、世界一有名であこがれの対象とされても、何一つ自分を救うものでないとわかった。自分の不幸はお金や名誉や権力では救えない、ということだけはよくわかった。私の一生は、ただ不幸に耐え、幸福を求めることなくて生きていくことだけであると、私は24歳の時点で覚悟を決めたのである。するといろいろなことが見えてきた。多くの人が幸福になろうとして反対に不幸になっていく姿などを、、、。自分の幸福をあきらめた、というよりも、もう二度と幸福にはなれないことを知った私は、むしろ心が楽になった。自分が幸福になれないとなると、今度は人には幸せになってもらいたい、、、、と、インチキな理想ではなくて思うようになった。自分はもうなれないのだから、人にはなってもらいたい、、、と。道行く恋人同士を見てつい涙が出てしまう。楽しくやるんだよ、、いっぱい深い体験をするんだよ、、、と、まるで人生の応援団長のような気分である。いったいどうなっているんだ、自分のことを忘れると、人は天使にもなれるし、楽で楽しいことに気づく。いま考えればなんと純粋な思いだったと思うが、その時は本気でそう感じた。そうなると、聖書の言葉や老子や荘子の言葉がすっと心に入ってくる。ファーストの心理など手にとるようにわかる。ゲーテの能力的、人格的な限界なども、言えば生意気と怒られるので言わないが、手にとるようにわかってしまう。そうしたことは決して秀才にはわからないことなのだ。苦しみ、絶望を受け入れ、それでもなお生きとし生けるものの営みの喜びを受け入れた者にしかわからない。欲も金儲けも大好きな今の私は人一倍の凡才に戻ってしまったが、そのころの私は一時的に間違いなく天才的な体験をしたわけだ。こうした誰にも評価されない孤独な天才が世の中にはたくさんいる。本気で失恋し、そこからくる自分の全否定の運命を受け入れた若者、それでもなを、生きとし生けるものの幸を願った者は誰もが天才となるのだ。今も、6畳一間のアパートで毎晩涙を流している天才たちがいるはずだ。そういう者に私は心からのエールをいつも送っている。しかしマイケルはかわいそうにそこまでいけなかった。彼は苦しみの代償としての有名人を捨てられなかった。周りが引きづり戻したのかもしれないが。しかしそれにしては彼は十分に不幸であった。逃れられない不幸とは、絶対幸福へのベットを張れる人でもある。願わくば、マイケルには死して恨みを残さず、善意を悪用されて自由を奪われている者を守護する霊的存在となってもらいたい。
なまなましい政治の話しになるが、案の定、民主党は自民党を批判はしたが、東国原知事の批判は抑えがち。彼の人気を恐れてのものだろうが、判断ミスはしない方がいい。おかしいと思ったものはおかしいという方がこれからは民意を得られる。民主党はそのことをはっきり認識したほうがいい。そうしないと損する。おかしい人はおかしいという。たとえその人が大人気があろうが、そうしなくてはダメ。流動化している激動の時代はそれでないと渡れない。正論だけを押し通せる。相手の人気を恐れてはいけない。なんだか民主党はそこを間違えそうな気がする。国民のみなさん、、、の言い方もそろそろやめるべきだ。そうしないと、本気で私たちのことを考えてない、、、と受け取られる。おそらく本当だからすぐにばれる。こうした小さな点を改めていくことで、国民に対する思いが本気にもなっていく場合があるので、ぜひそうすべきだ。公明党や与党が歩みよってきたらどうするか、、、もちろん、わかるよね目先の票に少しでも心が揺れ動いたら負ける。次回は勝てても二回目はなくなる。かつて社会党は自社連立に誘われて村山首相を出したが、その後、党は解体に至った。とにかく、国民のみなさん、、、はやめたほうがいい。本当にわかってるのかな。