テポドン、通貨制度問題他

色々と書いたブログが消えてしまったが、テポドンについても書いた。大体次のような内容。
一番怖いのは、アメリカと北朝鮮がつるんでいた場合。この可能性はかなりあると思う。私が心配していた通り、日本は今回のテポドン対応に関して、見事にはしごを外された。アメリカは遊撃しないといい、韓国も冷静に対処すると。これで日本対北という図式となり、遊撃したら御返しがあるかも。すでにアメリカの許可が出ていたり。日本と北が対峙すればアメリカも中国も喜ぶだろう。アメリカは武器をここぞとばかりに売り込める。しかしそこまでの力さえ私はもう今のアメリカにはないと思うのだが、どうだろう。私個人は下手に打ち落とさない方がいいような気がするが、やらされる絵になっていくかもしれない。アメリカが落としておいて日本がやったという絵だって作れるだろう。とにかく春は気をつけた方がいいのだ。
 次に金融問題も重大な局面に至りつつある。問題の本質が通過制度になってきている。もう今回の金融危機は財政出動以外ではどうにもならない、という段階に来た。また財政出動もこれまでにない規模の巨大なものである。それはレバレッジで膨れ上がった巨額の負債の清算なのだから当然であろう。しかしそうなると国すら持たないと考えるか、国ならできると考えるかだが、すくなくとも、ドルに限って言えば、その後のインフレなどを考えると、やはり新たな通貨制度でなくては世界が納得しない、、、という点が大きくなっている。ドルをあくまで守ろうとするアメリカ、英国主導で行くか、ロシア中国を入れた新たな主体が、新通貨制度にもっていくかの駆け引きがこれから行われる。おそらくどちらにも軍配は上がらず、2日からのサミットは物別れとなるだろう。ただここで新通貨制度という定義がなされることだけでも大きな意味がある。そこまで言われたらアメリカも英国も今の力を維持することなどいずれはできなくなるからだ。近いうちに通過制度は変化すると考えてよいだろう。これも日本のマスコミは知らぬ存ぜぬでまことにおろかしいことだが。
 こうした動きにしたがってIMFは金売却を言い出している。ロシア中国の新通貨制度には、多国籍の通貨及び、金を入れた方式が予定されていると聞く。いま、時代を最も正確に映す鏡が実はゴールドの取り扱いなのだ。ゴールドのゆくえを見ていれば世界が何を考え、次にどういう時代がやってくるかがわかってくる。これがポイントである。しかしこの点でも日本はまったくわかってない。何のことかもわからない。ゴールドに関した情報は巧みに日本には隠されてきた。日本はゴールドを買うことを許されず、儲かったお金をアメリカ国債のみを買う立場として扱われてきた。いざとなったら紙屑となるものしか日本には与えられてない。なので、金融の崩壊現象を前にして、御簾の奥では金、ゴールドのやりとりがどうなるかが焦点になっているにも関わらず、日本は蚊帳の外である。ゴールドなんて何の関係もなく、経済ではもうゴールドは死んだも同然と、日本の経済の名誉教授クラスでさえ本気でそう思っているが、まったくの間違いである。アメリカ後の金融について考える際に、突出した国がない以上、信用と価値の保全としての対象物は金、ゴールド以外にないというのが、世界の常識であり、今、まさに、それを許そうとしない英米と他の勢力が争っているのだ。もしもアメリカが復活するとしたら、アメリカも金を使った通貨制度を作る以外にない。しかしアメリカには8000トンという金があるといわれるが、それも本当かどうかはわからない。もしそうなら間違いなくそれを使うだろうが、ここまでこじれているのだから、もうアメリカにも金はないのかもしれない。サミットを前にしてIMFが金の放出を言い出すのは、新通貨制度に対するけん制である。しかしもうIMFにしか金はないだろうから、それを放出してしまったらおしまい。金の供給は途絶える。すでにかなり以前からゴールドローンという数十年分の算出金はすでに売られてしまっており、新たな供給は期待できない絵が金価格が低く抑えられている間に不自然に行われていた。いずれ金を使った新通貨制度はもう数十年前から用意周到に準備されていたことがわかる。
なぜ、今、金の動きが大切かというと、アメリカや国家の信用によって発行されていた通貨だが、デリバティブの失敗によって国家が負担できる以上の借金の返済を国が請け負った。とくに基軸通貨であるドルは膨大な出費をこれから続けなくてはならず、それを担保する安心も価値あるものも何もない状況に至っている。私たち貧乏人にはピンとこないかもしれないが、もしもあなたが10兆円もっていたとして、それが全部ドル札だとしたら、本当に安心できる状況だと思うだろうか。そうであるはずがない。だから金持ちたちは、今持っているお金を本当に価値あるものに置き換えようと考え始めている。中国があわてて世界の資源を買いだしているのはドルを価値あるものに急いで変え出しているわけだ。同様のことが一斉に今後起こってくることは確実で、その象徴ともいえるものが金、ゴールドなのだ。この混乱の後に新たな通貨制度並びにとりあえずの金融制度ができるだろうが、一国で誰もが納得する通貨や金融制度を作れるところはない。だから誰にも価値あるものである、金に一度は戻るという形になることは、もう確実なのではないだろうか。だからゴールドが上がるなどと単純に考えるのはただし危険である。これからの長い戦いがあるわけで、米英の捨て身のシナリオだって色々あるかもしれない。なので、単純に金を買え、などとは福島氏のようには言えないが、金の動きを見ていれば世界が見えてくるという事態に来ていることは確かだ。奇妙な話しだが、世界の権威や権力は常に金と関連していたのだ。金を有するものがこの世の支配者であるという構造は変わってなかった。これは混乱の時代に来ると見えてくる。今回も同様であり、金融大国日本だけには世界が共通で教えたくなかった真実だったのだ。