一人勝ち

今回の金融恐慌、経済恐慌、そしてこれから訪れる生活恐慌、さらに国家破綻で、最終的に一人勝ちを収めている人がいるはずだ。確信的な売りで莫大な利益をあげている勢力だ。数億程度の小さな儲けはは個人レベルでも大勢いるのだろうが、数百兆、数千兆の莫大な儲けはおそらく一人占め状態だろう。全体の金融資本が劣化していく裏には、それを売りで儲けている勢力がいるのは当然。今回の金融恐慌は最終的に国家が担保した形になったため、最終的には国家破綻がいずれ現実味を帯びてくる。それを助けるのは、一人占めした勢力以外にない。また彼らはデフレ効果で最安値になった企業やこの世の実質的に価値あるものを、莫大な利益で構造的に買い取り、接収していくに違いない。さらに国家財政にも手を差し伸べ、自分らの利益になる形で、この世の富を奪っていける。それは数字上のこれまでの金融的な富とはことなる、実質の富である。なので、もう勝敗は決まった。私たちは完全に負けたのだ。国も当然負け、企業もその価値を奪われ、この世にある本当の価値あるもの、食糧、石油、資源、レアメタル類、貴金属類、価値ある無数の企業、、、今回の金融恐慌を通して、ほとんどが奪われてしまう。私はこうなっていく展開を実はかなり以前から予測していた。何回か語ってもきたが、あまり言うと、奇人変人扱いをされることがわかっていたので、ある程度セーブしてきた。しかしすでにそうした方向に舵が取られていることは、識者ならわかるはずなので、今なら言ってもおかしなことではない。すでに勝負あったのだから。なので私の関心はかなり前からすでにその先にあった。金融恐慌によっても奪われないものがある。文化なのだ。文化は人の生きる喜びと一体となって発展してきた。これこそ、人類が決して奪われない本当の価値である。文化的、喜びの価値と、金銭的支配構造の価値との最終決戦がこれから起きてくる。金銭的支配構造の最終の形は収容所国家となるだろう。そして文化的喜びの世界が勝てば人類始まって以来のユートピアが訪れることも可能。まさに予測した通りの展開になっている。当面は私たちは負ける。これはもう仕方ない。うまく負けることを考えるのが正しい。妙な勝負や怒りに出るよりも、うまく負けてやる。地球を強制収容所にしないようにうまく負けてやることだ。負けてあげれば勝利者も地球を強制収容所にする必要はない。恐怖で崇められるよりも、本気で崇めてあげるほうが、向こうだって嬉しいはずだ。日本の場合は徳川300年の歴史があるので、これがかなりいい参考になると思う。300年間、日本人はたった一つの家、徳川の家来であり、奴隷でもあったが、なんだか非常にうまく切りぬけて、結構楽しい時代をきずいた。徳川という同族会社に命まで捧げている状況の中で、300年も楽しくやってこれた。本当に凄いことだと思う。今度は世界がこれができるかどうかだ。できなければ勝利者は強制収容所化するしかなくなる。すでにその実験は、北朝鮮でもポルポトでもソ連時代にも行われており、ノウハウは十分に持っていると思ってよい。まだ私が言っていることがピンとこない状況だろうが、あと一年もすればアメリカあたりで起こっていることを見て、何となくわかってくると思うのだが、時代が変わったことを理解するのは早い方がいい。国もお金がなくなり、企業ももうからなくなり、私たちの生活はこれまでの10分の一の経済規模になると思っていれば大丈夫。それでも犬や猫に比べたらとんでもなく恵まれている。戦争末期だってもっと悪かったと思う。10分の一でもそんなにひどいとは限らない。あまった時間を文化的な楽しみが埋め、それによる喜びの人間関係ができ、地域性が息づき、けっこう楽しい生活が始まる、、、ただし都会ではそこに至るまではいろいろな危険があるとは思う。だから自分を守る工夫は必要だが、自警団パトロールなどを作ればどうにか乗り切れるのではないだろうか。自警団というと物騒な印象だが、携帯などの電信文化の発達はあるのだから、可愛い女性軍が歌を歌いながら自分の町をパトロールするなど、かえって潤いが出るというものだ。また嬉しいことは、貧富の差がなくなる点。誰もが10分の一となるのではなく、極端な話、すでに10分の一のヒトはほとんど変わらない。これまで負け組の典型だと思っていた人だが、みんなが自分と同じになってくる、、、という感覚なので、どうってこともないだろう。それにものすごい発明やアイデアが出てくる可能性があり、万能薬とか、当然フリーエネルギーが出てくるなど、これまでとはまったく違う。一度みんなで貧乏になった方が実はものすごく豊かになる可能性が大きくなる。しかし、その時、もう私たちの心の豊かさはお金とイコールではなく、文化的なものに変容している。その結果、知らぬ間に、いつのまに、ユートピアが訪れているだろう。かなりはしょった形での未来予測だが、なんとかそっちの方向に持っていかなくては。