これからのシナリオ
アメリカ発金融恐慌の波がヨーロッパに伝播。昨日だけで3行が立ち行かなくなった。またアメリカでは緊急法案が否決されて大慌ての状況。このお否決は意外だったが理由は議員の保身につきる。金融恐慌は制度問題よりも最終的な引き金は誰もが保身に入ることによる。政治家の保身は、自分が金融法案を可決した一人と思われたくなかったからである。しかしボスはさらにずるいから、明後日ぐらいに誰誰が反対したから金融が崩壊し出している、、、という逆宣伝を内的に行うことで、今度はすんなり可決されるだろう。最後まで結局は自己保身につきる。しかしすんなり可決されたところで、75兆程度の買い取りでは問題は解決しない。買い取ること自体が実は危険極まりないことなのだ。買い取るということは、その債権に値段が付けられることを意味する。そちらのほうが実は恐ろしいことなのだ。例をあげると、銀座の土地1坪が1億で取引されていたとする。しかし不動産価格の急落により、取引が停止状態。金づまりで困った不動産会社が政府に買い取りを要請したとする。政府はわかりました。金融の安定のために買い取りましょう。しかし、いくらで買い取るかは、国民の目もあるのでこちらで決めさせていただきます。そして、買取価格が1坪1000万円、、、ということになったとしたら、それがいまの銀座の地価ということになってしまう。それ以上でもう買ってくれる人はいなくなる。これと同じことがアメリカで起こりつつある。ヘッジファンドの発行債券の総額、実に6500兆とも7000兆円ともいわれる。この価格は最終価格であり、政府が買い取った金額にスライドせざるを得なくなる。本当はそんな価値がなくなっていても、まだ嘘でもいいから、売買が最終的にあった時点の価格でいてほしい。もしやすくされたら、その分の金を銀行に入れなくてはいけない、、、、ということがすぐに起きる。だから買取機構では大恐慌は防げない。本気で防ごうとするなら、政府は無尽蔵に金を銀行に投与し、買い取るということでなくて銀行に債券価格決定の裁量を与える以外にない。しかし政府は人気商売なので、そんなことは絶対にできない。国民を愚弄している、、、という批判に民主主義では逆らえない。その小規模なことが今回起こったことだ。政府買い取り、、、となったら本当におしまいということ。なのにマスコミは買い取ってくれるから大丈夫的な発言。あまりに現実や経済をわかっていなすぎる。ドイツの財務大臣や、イスラエル、またローマ法王庁は、異例のコメントを出している。ドイツとイスラエルは、この事態をアメリカ退場、アメリカ式金融システムの崩壊ととらえ、新しい金融システムができるまで世界は混乱するとはっきり述べた。驚いたのはローマ法王庁のコメント。大体経済に関したコメントを出すこと自体が異例だが、なんとマルクスの予言は一部あたっているというようなことを述べた。マルクスは経済は未来の金を先どりするだけ先どりして、大きくなるものの最終的に崩壊する、という考えだった。まさにそれが起きているのだ。
では、これからのシナリオだが、10月に銀行の決算。これでシティなどに多大な損失が出ていることがわかり一段と深刻さが増す。そして11月にヘッジファンドの決算前の解約の嵐。そして12月に決算による実態の照明がなされ、アメリカ金融王国は瓦解する。問題はアメリカ債権の行方である。アメリカはイギリスから覇権を奪い、今世紀の王者であった。次は金融崩壊をどうにか防いだアジアに移ることは明白。もちろん大混乱のあとのことだが。そこできっと中国は肉を切らせて骨を切る戦略に出てくるだろう。そう、アメリカ債権の打ち崩し。中国は堂々とアメリカ国債を売ってくる可能性が高い。アメリカ国債が崩れればもう金融どころか経済が瓦解。中国はアメリカつぶしが可能な状況に至りつつある。どちらも共倒れの絵もないことはないけど。アメリカ国債の格付けダウンが私は近々に起こると思っているが、それが合図だろうか。世界の金融、銀行の総崩れにより、日本の金融システムのみがなんとか生きのこった。まさに神風が吹いたような奇妙な事態。アメリカはいま、日本に圧力をかけているが、これも面白いことに、申し訳ない、、、いま、これから選挙で実はどうなるかわからない、、、私も政権が取れるかどうか、、、、民主なのか自民なのか誰もわからない状況。アメリカに誰が金を出せばいいのか、、、その責任の所在すらわからない、、、不思議にそんな状況と金融恐慌が同居。これで日本はアメリカとの縁切りが可能となる。よってアメリカ金融崩壊は決定となる。唯一残された奇策は苦し紛れの金本位制だがこれもおそらく時間がなくて無理だろう。今回、麻生氏は国連総会に出向いて気がついたのではないだろうか。格国のアメリカに対する冷たい視線を。自分のボスがこんなになっている、、、ということに愕然としたのではないだろうか。ドイツにいたっては、はっきりと、アングロサクソンの金融は崩壊したと言った。GMの会長はこの100年の変化は凄かったが、この100時間の変化がすごかったと。張り子の虎が崩れるのは早い。自民はこれでまとめる力を失う。ボスが倒れたのだから。その存在の基盤がなくなる。民主も同じだが、一度は政権をとってこれまでのアメリカとの癒着の凄さとインチキさをすべて洗い出してほしい。それにより共産も資本主義も一体につるんでいたことや、国家というものの収奪システムの凄さを暴くことで、初めて新しい時代への方向性が出てくる。さて、すぐにそこまでいくとは思えないが、こうした流れに沿ってこれから時代が進んでいくとこは間違いない。中央や力あるもにつながることで安心を得ようとしていた生き方はすべて徒労に終わると、私がかねがね言っていたことが始まろうとしている。だから皆様もどうぞお体をご自愛されて、この混乱の外にいるようにし、古く冷たく、権力や出世しか考えようとしない上の人のことは暖かく無視し、まったく恐れることがないという気持ちを持つこと。そして淡々と自分の道を見つけ、歩むことをすすめます。本当に時代はそうなっていきます。見せかけのもの、安全信仰、出世主義、金権主義、かたくなな守り、そうしたものや匂いがするものからはなるべく遠ざかること。自己実現の欲求を最大限に求め、明るく、元気で生きていけるようにする、ビッグチャンスがやってくるでしょう。