麻生氏の圧勝
誰が首相になったところでどうでもいいという気がしなくもないけど、予想通りに麻生氏に決定。もう少し混戦になるかなと思ったが、金融不安の前で一致団結したところを見せたかったのと、麻生氏以外だれも本音ではやりたくなかったのではないか。この混乱期にしり込みし出したのが見え隠れする。これで失言からアジャパー退陣の絵がなんだか見える。政界のサラブレッドと言われる麻生氏、よりにもよってこんな時期とは、あまりに不似合い。おそらく長くないと思う。二度あることは三度だ。安部、福田、麻生と同じような退陣になるだろう。要するに時代が違っているのだ。もう彼らには舵取りはできない。世界で起きている金融恐慌の流れも読めてない。ミスター円と言われた榊原氏が夜の番組で本音をもらしていたが、世界が金融崩壊に向かっているという考えだった。自由な立場なので本音が言えたのだろう。75兆円の政府買い取りというが、どこからお金がでるのかというと、いろいろな国からということ。アメリカ国債を買わせるパターンだと思うが、日本は25兆円の枠がすでに決まっているのではないか。今更にいたって25兆円もの国債など本気で買うのだろうか。日本政府はきっとそうする。しかし、今回だけは神の手が動くと思う。この75兆円の大判振る舞いはきっと挫折する。おそらく10月か11月にアメリカ国債の格下げがあるというのが私の考え。これはきっとある。そうなると日本もどこの政府もアメリカ国債を買うことができなくなるだろう。自国民の反対にあうからだ。アメリカは本当に追いつめられると思う。本当ならこういう時こそ伝家の宝刀を抜きたいところ。戦争を起こしてアメリカ国民の目をそちらに向け、戦争景気をあおる。しかし911テロにも政府が絡んでいると思っているのがいまやアメリカ国民のマジョリティーなのだから、そうした手はこれまでのようには使えない。アメリカは打つ手が本当になくなりつつある。唯一あるとしたら思い切った通貨制度の改革か。旧紙幣と新紙幣を分けてしまう。そうすれば過去の清算は過去の札でということで、分けることができる。新紙幣に何らかの魅力を付けておけば、プレミアムがある分新通貨が有利になる。まあ、それを実行する時間もないと思うので、おそらくそうした奇策も使えまい。となるとアメリカ退場の絵。本当にそうしたことが起こるかもしれない。アメリカはローマと同じ。ローマのように滅びるのだろう。10月に銀行の決算。半分以上の銀行がひどい状態だと思う。またそれを切り抜けてもその後にヘッジファンドの決算。レバレッジを効かせて巨大化した債権の総額は7000円兆円。この2割が紙屑になるとすると1400兆円。要するに何をやってももう駄目なのではないか。そういうレベルではないか。住宅価格が上昇に転じる以外にこの泥沼から抜け出ることはない。金融関係の解雇の嵐はやがて一般企業の解雇に進む。アメリカ国民は住宅ドリームどころではなくなる。しかし7000兆円の総額というと全世界の富が1京円程度だから、その7割のレバレッジ分が消えるがそれは実態から補てんする以外にない。なのでどう考えてももう無理。しかしテレビなど見ていると、アメリカが75兆円も出して不良債権を買い取るという救済策を高く評価し、これで安心というムード。こうやって超大口の逃げ道を作るんだな、、、と。どこまでも一般人は馬鹿にされているとつくづく思う。昔、世界に起こることはまず日本に起こる。日本は世界の型の国だから、、、と出口鬼三郎は言ったが、確かにバブルも日本が先に崩壊。そして規模を大きくして世界で起こるというのが今回。日本はまだバブルの後遺症から本当には抜け出せていないから、世界の不況も長く続くのかもしれない。メラニン入りの食事やミルクという、もう経済の最終段階の救いようのない事態が、現経済の終焉を物語っているようにも見える。経済にも心が入らなくてはもう駄目なのだ。化学にも、物理にも、国語にも、数学にも、地理にも心が必要なのだ。その心に不安があるのが麻生氏。冷たいエリートを時代は求めていない。頭の良さで物事が解決できる時代はすでに過ぎた。