リスクを取る時代

兼ねてから語っていたが、日銀がやっと利上げに踏み切った途端に株式や商品相場が上がりだした。まるで日銀の利上げを待っていたかのようだ。政府は景気が不安体な時期に利上げなどしたら出鼻をくじくとけん制してきたが、そのことがウソであることがばれた。異状な低金利が問題だったのだ。政府は自分の借金の金利が上がるので困るからそういっていたに過ぎない。どこまでも国民を馬鹿にしている。低金利で国民から奪ったお金は200兆円をくだらない。政府が求める利益と国民の利益はいま、反対にある。このアンバランスをどう埋めるかが大切なのだが、日銀総裁が奇しくも語った。国民の1400兆円の財産のうち、株式とファンドに向かっているのは、まだ10パーセント程度、、、これが欧米並みになると株も上がり、景気もよくなるのだが。との弁。これは本当である。余裕資金で投資ができるのは団塊の世代ぐらいしかないかもしれないが、団塊の世代が投資に踏み出すことでリスクを取ることでの豊かさを示してくれると面白いと思う。これからインド、中国、ブラジル、アフリカ、と経済発展が続く可能性が高いのだが、先進国のとくに日本は、何もしないで投資で食べていくのが実は一番良い方法だと私は批判覚悟で本気で考えている。優秀な科学技術は、公害や人間工学、生体によい影響を与えるものだけを特化させ、それ以外はがつがつせずに後進国にまかせ、応援してあげる。それにより、しかも投資のキャピタルゲインで誰もが食べていける、、、そういう夢の暮らしが本当ならできるかどうかの大事なときに、嫉妬深い日本の官僚組織やビジョンが描けない政府のためにそうした未来が描けないのは、あまりにもったいない気がする。国民感情としても、まだまだ、トヨタやホンダ、キャノン、など、物を売るところが本当の実力だと思っている。正しいビジョンだけで食べていける方法が出来る時代になったのに、残念である。せめて個人的にでもいいから、これからは応援する意味で、良い企業の株を買い、トヨタでももちろんいいが、買ったことを忘れて10年たったら、おそらく10倍になっているというケースが多くなると思う。私は何もデイトレードをしたほうがいいと言っているのではなく、日本人はある程度豊かになったのだから、世界を応援して、そしてさらに豊かになるのがこれからの方向性だろう。とはいえ、中堅層がいなくなりつつある現代で、投資に余裕資金を回せる人は少ないのが現状でもある。しかしそこは頑張って、なんとしても100万円を貯め、そこからスタートすれば、夢は広がっていく。投資資金をためるために節約する、というのなら、意外に我慢が出来ると思う。というのも投資自体が自己表現なので、ストレスが軽減されるからだ。会社に頼って捨てられる、国に頼ってがっかりする、、、では恨みぶしになるが、リスクを取って自分の未来を考えることは面白い。どの道、お金の問題から逃げることはできないのだから、自らリスクをとって、もちろん取れる範囲のリスクというのは絶対条件だが、そうやって生きていったほうがかえって純粋な思いで生きられるのではないだろうか。いま、世界中の資金が日本をめがけて入り込もうとしている。