2003年03月05日(水)晴れ

世界情勢がおかしいです。人間の一生には自分の意思とは関係なく、社会の激変による強制的な変化を一度は体験する、という考えが私にはあります。一世代前には戦争があり、その前には地震や日清日露の戦争、大不況、さらに前には明治維新というように、大体、人の一生にはその人が生きた時代の社会矛盾を解消させる大きな変化が訪れる、という考え方をしているわけです。そう考えると、実は現代はもっとも大きな社会矛盾をかかえているにもかかわらず、これまであまり大きな変化はありませんでした。もちろん力のない、弱い国では、飢饉や飢え、天災、人災などで、すでにこうした変化は起きていました。しかし今日本や世界に訪れようとしている変化は、かなり大きなものだと思います。冷戦以降の世界の力関係が変化したことが元にあるのですが、それが目で見える形でもうすぐ現れることになるのではないでしょうか。日本人は一般的に平和ボケしていますが、それもあとしばらくのことかもしれません。まず、東西対決が消えて、軍事的にアメリカが一人勝ち状態なんです。アメリカはこの10年間経済がよかったですから、ハイテク軍事に金をつぎ込み、絶対的自信を持ったと考えられます。湾岸戦争時とは、そのレベルが違うわけです。ブッシュがなんであんなに強気なのかが、不可解だったのですが、こうした裏付けがあるわけで、絶対的軍事力に裏付けされたかたちで、それを知らしめるためにでてきた政権と考えたほうがよいでしょう。ということは、アメリカはイラク攻撃を本音では一人でやりたいのです。そのほうが圧倒的な力を見せ付けることができますから。対ゲリラ戦がこれからの時代の戦争の形態になっていくでしょうが、それに対抗するためにはピンポイントで正確な攻撃が加えられる軍事システムが必要で、アメリカ軍のみがそれを手に入れたんです。それをしろ示すための戦争が今回のイラク攻撃でしょう。そうなるとテロの脅威にアメリカや同盟国はされされます。アメリカはそれをある程度利用して警察力の強い国家に再編していくのでしょう。日本にテロが起きても、すでに安保条約は冷戦構造のもとで機能するものですから、アメリカは真剣な対処はしなくて当然です。日本は日本で守る以外にないのでしょうが、平和ボケ状態の日本人には戦う力はないし、そのときには日本はまたして、アメリカに対して、非常に弱い立場をさらけだします。するとアメリカは、よしわかった、では守ってあげよう、、、そのかわり、日本の銀行を全部潰せ、、そしてアメリカの銀行が救済する、、、ということになります。アメリカは軍事的断トツ状態を基本力にして、北朝鮮カードなどをうまく使い、日本を守る条件として、日本の銀行を手に入れようとしているのが、今の状況ではないでしょうか。日本の銀行を潰してアメリカの銀行にできれば、日本人のお金をアメリカはファイナンス源として、自由に使えます。さらに日本の景気を浴するようにしておけば、日本人は一生懸命に働いて、せっせと貯金をし、アメリカはその金を使い続けることができます。日本人にしてみても、銀行が潰れて、お金が戻らなくなる不安より、アメリカの銀行がかわって助ける、という形になれば、預金は間違いなく全額保護されるので、そのほうがいい、、という状況が訪れるでしょう。要するに、日本はアメリカにお金をファイナンスし続ける、家畜牧場のような形になるわけです。それが小泉首相が進めている路線だと思うのですが、私には何がいいのか、よくわかりません。もし、抵抗勢力が最後まで抵抗したら、きっと北朝鮮のミサイルが本気で飛んでくる可能性もあるでしょう。なぜなら、銀行を渡さないのなら、自分で守るんだな、、、ということになるからです。金儲けだけをこれまで考えてきた、つけがきたわけですね。アメリカは経済的には今瀬戸際にきており、日本の国民の貯めているお金をドルの維持に使いたいわけです。日本の存在の意義は、今アメリカにとってはそれしかありません。力学的にはいま、そういうことが起こっているわけです。では、日本はどうすればいいのか、、、日本人としてどう生きることを考えるのか、、少なくとも、これまでこういうことを言うと、煙たがられたのですが、それどころか、本気で考えねばならない、そういう状況が訪れようとしているわけです。それは本気で自立や自分を考えるという意味で、もしかしたらいい結果を残すことになるかもしれない、そういう可能性も秘めているように思えます。ピンチは気付きとチャンスをもたらしてくれるかもしれません。しかし、本当にすごい状況になっていると思いますよ。