2003年01月10日(金)晴れ

きょうは第二作目の短い小説をほぼ書き終えた。わずか10枚の短い短編。明日から直し作業に入ります。結構自分では気にいっています。自分は文が下手なことは、間違いなく理解しているつもりなんですが、うぬぼれは強く、自分が書いた文章が、たとえ下手でも、気に入ってしまう、そういうクセがあります。だからずっと書いてこれたのかもしれないけど。ずっと自分が書いた文章は好きでした。者書きって、みんなそんなものなのかもしれないですが。コックさんだって、自分が作ったものがおいしいと思わなくては、やはりおかしいですし、大工さんも、自分が建てた家がいい、、とそう思わなければ、頼んだ人が不安になりますね。むかし、高校三年生を歌った舟木一夫という歌手が、芸能人のボーリング大会に出ていて、結構上手なんですが、自分の投げたボールが、コンプレックスの固まりが飛んでいくようで、見るのが嫌だ、、とテレビで言ったのが印象に残っています。そう正直に言えるぐらいですから、自殺未遂をしたことがある人でしたが、もう大丈夫だな、、と思ったことを覚えています。自分のやることがいや、自分の表現したものがおかしく思える、、、そういうときは、誰にもあると思うけど、やはり厳しいですね。そう感じたとき、間違った考え方にきずき、そんなことない、、、このボール、自分のコンプレックスの固まりみたいで、かわいい、、とか、おもしろいとか、、、 そう感じ方を変えるといいんです。大体の人は、自分の声をテープなんかで聞くと嫌がるものです。私もあまり好きではありませんが、それは声の抑揚ひとつとっても、自分の内面との関連が見えるためなんでしょうね。テープの自分の声が気にならなくなると、気分的に楽になります。やっぱり自分を敵視してはダメ、が原則。そのスイッチをどこかで換えたか、変えなかったかは、結構大きな問題なんです。大人になると悩みが少なくなる人も多いですが、それはどこかでスイッチが自分を許す方に変わった人。自分を許さない人は、年をとっていくほど、自分が感じられる事柄に、神経質になったり、嫌な感情を持つにいたります。そういう老人はわだかまりや怒りや、屈折した感情で、どうにもならなくなる道に入るわけ。老人になると心理的な悩みがなくなると思っていたけど、ぜんぜんそうじゃないというのを最近聞いて驚いた次第です。みなさん、よい老人になってください。楽な老人になってください、ということですね。むかしGダビデさんが、まだ若い時代の私の横顔を見て、思い出したように、老人になったらよい顔になるね、、、と言われたことがある。今は悪い顔になってる感じだけど、きっとそうなのかしら。と、ふっと思い出しました。