2002年05月15日(水)晴れ
きのうきょうと、久々の晴れ間。またお天気は下り坂とか。田植えを終えた後なので、雨はありがたいのですが、肝心の稲の育ちが今ひとつ。毎年そうなんだけど、他の水田と較べても、あきらかに元気がないんです。毎年、ああ、今年はできないのでは、、
と思うんだけど、8月になると急に元気になり、他のプロのお百姓さんの稲と変わらなくなります。味も自分でいうのは何ですが。私の米の方がうまいと感じます。しかしお米というのは凄いですよ。田植えでたとえば数千本の苗を植えたとすると、そのうちダメになってしまう稲はどのくらいあるとおもいます。根がつかずに浮いてしまうとそれは流れてしまいますが、きちんと土についた稲は、99.9パーセントは成長し、実をつけてくれるんです。そんな植物って他にあるのでしょうか。野菜も手入れをキチンとすればよく実を付けはしますが、けっこうまちまち。苗によって、ずい分と差がでます。しかし稲は全部が全部成長してくれるんです。あれは特別な食べ物ですね。おそらく人間も同じなんではないでしょうか。成長の早い遅いはあっても、途中で変なことさえしなければ、きっと、すべてが素晴らしい実を結ぶのかも。はじめが遅いと、プロはすぐに肥料をやったり、とにかくあの手この手で、全部が皆と同じになるようにまで、努力してしまうんです。人間も、他の人と違うというのを、恐れすぎますね。違うのが当たり前なのに。違いが楽しい、というのが、実は文化の面白さでもあるんです。皆がもし、同じ曲を音楽の時間につくったら、つまらないですよね。同じ作文を皆がつくったとしたら、もの凄くつまらないはず。そんなつまらないことを、文明国がやっているんです。どこに行っても同じ景色、同じ店、同じスタイル
退屈は罪ですね。自分に退屈すること、退屈な人生を生きること、それは本当の罪なんです。退屈は、変化を嫌い、変化を恐れるところから始まります。死ぬまで変化し続けることを私は自分の人生目標にしています。