2002年01月20日(日)晴れ
本当にきれいな青空の日でした。庭先がにぎやかなので見てみると、うちのわんちゃんが、誰か、他の犬を連れて遊んでいました。まるで紹介したかったみたいに、ね、いいでしょ、って感じで私の顔を見上げます。連れてきたわんちゃんは、まだ幼い感じなのに、それでも強そうなんです。ベランダに上がろうとするし、うちのワンちゃんのえさの皿には首を突っ込むし、あまり礼儀がない感じ。犬同士のことなので勝手にさせるつもりですが、うちはメス、相手はオス。いちおう避妊薬を飲んでるので平気だとは思うけど、心配。子供のワンコウのくせに、もううちのわんちゃんに後ろから抱き付こうとするしぐさ。うちにはいやがって逃げてるけど、どうなるのやら。うちのは、はじめはぜんぜん落ち着きのない、噛み癖のある犬だったのに、この一ヶ月で、まるで急に性格が落ち着いてきて、まるで別人になってしまったのです。先日いらしたお客様には、すごい落ち着いた犬ですね。本当に飼い主を信頼しているんだ、私にはよくわかりますよ。なんていわれるまでなったのですが、つい一ヶ月も前にみたとしたら、お客さん、びっくりしたでしょう。それほど落ち着きのない犬だったんです。しかし、本当に変わりますね。いまでは、よく話せば、なんでもわかる頭のいい犬になってしまったのです。それが恋人を、いや、遊び友達を連れてきて、一緒に遊んでてもいい、ってきいてきたんです。ややそっけなくしてたら、うちのわんちゃんも急にその犬と遊ばなくなりました。かわいそうなので、つれてきた犬を多少なでてやったら、うれしそうに、また一緒にいなくなってしまったけど、いじめられないか心配。犬にも犬の人生があるって、また感じましたよ。しかし、犬の性格が、急にこんなに変わるなんて、本当に驚きです。今では、何をいっても、本当にわかるようで、よく言いつけを守ります。なにも教えてもいないのに。今では、ぜったいに噛んだりしないし、だめ、といったことは決してしません。東京に出て、何日かいなくなるときには、今からいないけど、心配しなくてもいいよ、かわいそうだけど、もともとお前はノラで、ここら辺をうろついていたのだから、自分の力で、数日いきていくんだよ、と、いうと、ちょっとさびしい目つきになるけど、理解してくれます。勝手に住み着いたワンちゃんの、これは運命として、言い聞かせています。そのかわり、鎖にもつながれず、のびのびとしていられるのは、誰もいない山奥だからこそできること。そうした厳しさのなかで生きてるためか、わんちゃんは、普通の飼い犬とは違う、頭のよさが、あるような気がします。出て行く時のわたしの車を、山の上からじっと、いつも見つめていることを私は知っています。帰ってきたときは、どこからともなく現れて、まるで狐が踊るように、飛び跳ねて喜んでくれます。こんな飼いかたは、本当はいけないのでしょうが、山に捨てられた犬と、忙しい私との間にできた、ぎりぎりの飼い方であり、犬と私の約束として、お互いに理解していることなのです。その信頼感が、やっと、実ったのかもしれません。動物と人間との関係も、本当に、深い気がします。