玉手箱の中と外

箱の中に入れてある物と外に出したままの物では、その劣化の度合がかなり違います。箱の中にしまっておいた物は、入れたころとほぼ同じ状態を長い間維持しますが、外に出しておいた物は、時の流れの中で、劣化していきます。

そのため、物を大事にとっておくには、箱の中に物をしまうことで、劣化を防ぐわけです。

ではなぜ、外に置いたものに比べ、箱の中の物は劣化しにくいのでしょう。おそらく温暖差や風化、湿気による劣化を防げるというのが、その理由になるでしょう。しかしそうではないのです。(と私は思っているという意味です)

物の劣化は物からエネルギーが出ていってしまい、物の崩壊化が進むからです。エネルギーが満ちていれば物は劣化しません。物に永久にエネルギーが注がれる状況をつくれれば、物はほぼ永遠に劣化しないはずです。

エネルギーには法則があります。圧が高い方にエネルギーは集まるのです。具体的な例を出しましょう。

海の水をバケツの中に入れて釣った魚をバケツで泳がせておきます。最初の数十分程度は比較的元気でいますが、数時間も立つと段々と元気を失い、翌日には大体の魚は死んでしまいます。

これは、魚が弱ったというより、バケツの海水のエネルギーが無くなったからです。海は大気よりも圧が高いので、基本的に大気のエネルギーは海にいきわたります。バケツで取った海水も最初は海の高い圧で稼いだエネルギー状態でいますが、バケツの体積程度の海水ではすぐに大気の圧に負けていきます。

エネルギーは圧の高い方に流れますので。バケツの海水はあっという間にそのエネルギーを大気に奪われ、海水はエネルギー不足に陥り、バケツの中の魚は苦しくなっていくわけです。

これは箱の中と外との間にも同様に起こる現象です。微細にですが、箱の中と外とでは、圧の高さが異なるのです。基本的に箱の中の圧の方が高くなります。圧の差は大小ではなく、圧の差があることが重要です。
圧の差があれば、そこには必ずエネルギー現象が起こります。差を埋めようとする、平にしようとする、元に戻そうとする、そうした反作用としてのエネルギーを呼び込みます。これが本当のエネルギーですので、圧の差がある場合、圧の高い方にエネルギーは訪れます。

箱の圧と外の圧の差がどんなに微細でも高い方にエネルギーが集まりますので、箱の中は外よりもエネルギーに満ちており、その中の物は劣化しにくくなるのです。

人が家に暮らすのも自然なことで、外で暮らすよりもやはり楽なはずです。それは家という箱が、外の圧よりも高くなるため、家にエネルギーが集まるから、家の中にいれば人はエネルギーを補充できるわけです。

体験上、また感覚上、そのことがわかっていますので、人は常に家を求め、家で暮らしてきたのでしょう。

この現象は普遍の現象ですので、バケツの海水で言えば、バケツにもし蓋があれば、それをきっちりとしめるだけでも、かなり海水のエネルギー劣化を防げます。

船なども囲いがあり、箱のようなものです。浮力の結果船は浮くとなっていますが、船がエネルギーを集めるため、海水圧に負けず、浮いていられるのかもしれません。

船の構造が箱に近づき、密閉度が高くなればその分沈みにくくなると思います。科学的には浮力で決まるのかもしれませんが、浮力現象をもたらす原因は圧の差にあるのです。ですので、浮力という考えから自由になり、圧差によりエネルギーを集める船をつくれば、燃料費も安くなります。

飯島先生がお作りになった模型飛行機は、機体にわざと色々なギャップをつくり、そこを通る音や空気が様々なギャップを生じて圧差を豊富に作る構造です。そうすれば、圧の差を埋めるために飛行機にエネギ―が集まり、プロペラ機なのにも関わらず、ほぼ垂直上昇や垂直下降ができるようになり、滑走路のいらない飛行機も作れるわけです。

圧の差は、音圧、温圧、風圧、水圧、色々な圧の差を利用することが可能です。そして圧差ができさえすれば、エネルギーは圧の高い方に自然に集まりますので、燃料を燃やしたり、電気を必要としたり、まして原子力を利用するまでもなく、圧差エネルギーを集めればよい、ということになります。

次の時代の科学では、これは当然のように主原理となるはずです。その中でもっとも簡単で原初的で普遍性があるものが、箱と外の概念でしょう。

すべての物は、この構造の元にエネルギーを集めて存在しています。果物も家です。中には、種があり、種も家になってエネルギーを集めています。

車の中にいると疲れるかもしれませんが、きっと屋根のないオープンカーで同距離を走った方がもっと疲れると思います。オープンカーの方が一見気持ちがよさそうですが、実際には箱型の通常の車の方が外界よりも圧が高い分、本当は疲れないと思います。

人間の体を見てみれば、すべてが家の構造と同じです。皮膚は外壁、各臓器はそれぞれの家であり、胃という家、腸という家、肝臓という家があり、体の中でもさらに圧を高めようとしています。心臓は常に動くことで、家の中で人が動いているのと同じです。空き家よりも人が住む家の方が家はもちます。心臓も中でどくどくと動くから長持ちなのでしょう。

さらに、小さいところに視線をやれば、すべての細胞は一つ一つが家になっていることに気が付きます。惑星も太陽も星も同じであり、銀河もひとつの大きな家です。こうして、世の中にあるすべての物は、家の構造をして圧を高め、エネルギーを集めていることがわかります。

山で遭難した際に、食べ物を集めようとするよりも、家を作った方が、安全な場合が多いと思います。家とは、雪洞でもよいし、洞穴でもよいし、地面を掘って上をふさいでもいいでしょう。

圧の高い場を作ることが、エネルギーを得るために重要なのです。

浦島太郎が竜宮城からもらった玉手箱は、圧が高く、エネルギーを集積する力がきっとあったのだと思います。しかし開けたとたんにエネルギーは逃げ出し、あっという間にお爺さんになってしまった浦島太郎。大変よくできたエネルギーのお話しでもあります。

落ち込んだ時、人はやたらにトイレに行きたくなる場合があります。トイレという狭い空間が家となりますから、エネルギー的にもオフィス内よりも圧が高い場所です。そこで体内から不要な物を輩出する際に臓器が動くという、エネルギー的に高い行動に出るわけです。トイレから出た時の方が、通常は人は元気になっているはずです。

箱や器、仕切られた空間、結界という概念もすべて、エネルギーから見ていくと理解が深くなります。

動物は自然にエネルギーワークを行っています。毛づくろい、舐める行為、ボディという箱に圧を掛けて、箱圧を高めているわけです。私たちの日常も、圧という考えを意識して生活すると、色々なことがわかってくると思います。

音の圧がもたらす力
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